白い原稿用紙

DiaryINDEX過去未来


2003年03月16日(日) 素敵な時代

夕べから 眠い目をこすり
コミックスの著者校正をお昼までにすませ
お昼過ぎに編集さんと 電話にて打ち合わせ。


そして今日は夕方からお出かけ。
お出かけ前の寸暇を惜しんでお掃除。

なぜって
散らかったお部屋に埋まっている時には
その散らかり具合に麻痺してしまうんだけれど
家から出て 帰って来た時
我にもかえって びっくりしちゃうからよ。
お出かけから帰って来て
「すわ!泥棒に入られた!」と思い込んで
警察に電話しようとした同業者を
友達だけで2人知っているわ。
せめてタンスの引き出しは閉めましょうと。

そしてお出かけは
待ちに待った
ローリングストーンズの東京ドームライブ。

開演前にトイレの長い列に並んでいた時
前に並んでいらしたお姉様達がおっしゃったわ。
「観客の平均年齢 高いなあ〜」

お姉様。同じ穴です。

第一
ステージの上の平均年齢はもっとすごいことに。

その平均年齢の高い観客達が
客席のライトが落ちたとたん、
一番上の隅っこの席のひとりまで
弾かれたように立ち上がり、
のっけから 爆裂テンションでした。
のっけもなにも、
始まる前からフライングの歓声が何度も。

客席には観客たちが身に付けたライトが
星空のように チカチカと瞬き、
今年で60になろうとは思えないミックが
横に長いステージを端まで飛んで来てくれる。

ミックの向かう方向の観客達は
思いきり手を振り上げて
それが高波のようにミックの視線の先へと
流れて行く。

まん中の花道を行く時
その振り上げられた手の中を行くミックは
さながら
金色の野に降り立ったナウシカのよう。

……って、たとえが
マンガオタク丸出しなんですけど。

あたくしのアイドルは
銀髪の爺ドラマー チャーリー。


どうして こんなに爺が熱いのかしらっ。

あたくし達、
あるいはその上の年代の人たちは
ものすごく
いい時代を生きて来たのかも知れないわ。

貧しい時代、
それを抜け出すためにがむしゃらに頑張った時代、
その結果としてあらゆる物が豊かになった時代、
そして豊かさが崩壊した時代、
たくさんの出来事があって
たくさんの経験を積み
いろんな思いをして来た世代。
貧しい中でも
自分の愛するものや大事なものが何かを掴み
豊かになってもそれを大事にして
豊かさが崩壊しても
それを失わないですむ。
もともとが 貧しい中で見つけ出したものだから。
若かった時代に手に入れた宝物を
今も大事に持っていられると言う事は
なんて幸せな事かしら。

なんてカッコつけて言ってるけど
早い話が あたくし的に平たく言えば
共感して、
好きになった音楽
わくわくと胸踊らせて次回を待ち焦がれた
好きになった漫画
その作品それ自体と
心踊った その記憶。

今 中高年がやたら元気なのは
そういうものを 
たくさん持っているからだと思うのだけれど
今の時代を生きる子供達に
あたくし達 おとなは
それを 残してあげられるのかしら。

なんて不安は
きっといつの時代のおとなにも
あったに違いない、と思いたいけどどうかしら。

せめて何かをまっしぐらに頑張って行く背中を
子供達に見せてあげて下さい、大人の方々。

……あたくしったら、なに いち抜けてんのかしら。
大人の自覚がないらしいわね。


ライブの余韻も覚めやらぬ帰り道、
今、JR線 高田馬場駅の発車ベルが
「鉄腕アトム」なんですけど。

この音楽を聞いて思わず元気になっちゃった
中高年の駆け込み乗車が増えちゃったりしないのかしら
とか 心配になったけど
きっと他の中高年の方々も同じ危惧を抱くから
かえって 気を落ち着けて 減るのかも知れないわね。

今日はチャーリーの夢を見ながら
眠りたいと思いますわ。

ライブでは 遠すぎるドラムの向う側で
ほとんど確認出来なかったけど。


藍まりと |MAILHomePage

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