小さな優しさ、大きな愛。
今日、午後から後輩カップルと遊んでて ここ最近忘れていた気持ちを思い出した。 それは、
「好きな人の為に何かが出来るコト。 そしてそれが幸せだと感じるコト。」
高校時代に付き合っていた彼氏は、 私よりもずっと年上の社会人だった。 仕事で帰りが遅い彼氏のために、 彼のアパートで夜食を作って待ってた。
残業だろうが、付き合いの飲みだろうが、 何時になっても待っていた私。 時々テーブルで寝ちゃってたけど、 帰ってきた彼が起こしてくれるのが ちょっと眠かったけど幸せだった。
ご飯は決して豪華じゃないし、 高校生の私が作った物だったから 決して毎回おいしいとは限らなかったけど、 いつも残さず食べてくれる彼が好きだった。
試験前やバスケの試合前は忙しくて なかなかご飯を作ってあげられなかった。 彼も残念そうに、少し淋しそうに笑ってた。 そんな彼だから大好きだった。
いつもご飯作ってくれるお礼だよって ある日シルバーのリングをくれた。 嬉しくて泣きそうになった。
そんな見返りなんて少しも望んでなかった。 仕事で忙しい彼は休みも少なかった。 私から行動しないと会えないから、 彼の側にいたかったからやってただけの事。
ただそれだけだった。
あんなに側にいたいと願っていたのに、 私はニュージーランドを選んでしまった。 そして結果、彼とは終わってしまった。
『どうして?』
今更だけど、自分に問いかけてみた。
『あれ程側にいたいと願ったじゃない?』
そうだよ、ずっと側にいたかったよ。 だから少しでも彼の役に立つために 苦手だった料理も掃除もやってたんだよ。
『自分のためだけだったの?』
違う!! 私は確かに彼を愛してた!! 自分のためだけなんかじゃない!
・・・。
今さら後悔してもしょうがない。 あの日あの手を離したのは私で、 そんな私の気持ちを受け止めたのは彼。
今になって解る。 あの時の私が、今まで生きてきた中で 人間として一番優しかった。 少なくとも、一番幸せだったと思う。
2002年11月03日(日)
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