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2005年04月07日(木) 道具扱い

 ごめんなさいと言ったら、道具に謝ったりしないでしょう? と言われた。
 己にとって友人は道具では有り得ない。彼にとって己は友人という存在ではないのだろう。そういう可能性はいつだって考えているのだけれど、そういう風に言われたことが酷くショックで、無性に傷ついた。
 頼ることと利用することの違いについて、一度話したことがあった。それは己とその人の間に決定的な溝を作ってしまったのだけれど。
 己は誰かを利用する時にはその人に対しての感謝も何もない。彼が言う様に相手を道具として使っているのだろう。
 でも友人だと思ってる人間には絶対に有り得ない感情だ。「使う」と言葉にして言ったとしても、それは軽口に過ぎなくて、本気でそう思っているわけではない。己は友人を頼る時には、申し訳無さと感謝の二つが自然と溢れる。

 でも己がどう思っているかなど、彼には関係の無いことだ。ただ、己は無性に傷ついて、悲しかったけれど、それは彼には関係ないことだ。
 己の勝手な感情。己の勝手な感傷。
 仕方が無いことだ。己は彼に対して何も求めないで、単に友人であるように勤めるだけだ。そうすることしか出来ない。


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