まっとの日記...まっと

 

 

掘るべし掘るべしっ! - 2007年08月21日(火)

しばらくぶりにりんご畑へ行ってみる。生き物を扱う者として
”しばらくぶり”なんてイケナイ事なんだけど、この夏は
子供の手術やらライブやらで、りんごの方は両親に
任せっきりだ。両親がまだまだ元気なことに感謝!

畑に着くと、なにやら大勢の人達がせっせと作業をしている。
おっ、とうとう始まったか。

南部町は南部藩発祥の地として世界的(でもないか)に
知られているが、およそ800年前に城を築いてから
しばらくはこの辺りが藩の中心となっていた。

時を経て現代。その城のあった場所はいつの間にか坂本家の
りんご畑となっていた(笑)。
平成4年に”南部氏関連城館整備検討委員会”が発足。
この周辺の発掘調査が始まった。
その結果、遺跡の重要性が認められてついに国の指定文化財
となる。

ということで、ついに我が家の園地が発掘の対象になって
しまった。
去年の秋にりんごを収穫した後、その一部が”国の所有物”と
なり木は伐採された。
ムササビの小太郎は目の前が妙に見晴らしが良くなってしまい
居心地が悪くなったのか、春先にちょっと顔を見せた後は姿を
消してしまった。

城跡の発掘は昨日始まったようだ。15人ほどの作業員は
ほとんどがパートのおばちゃん達で、近所の人もいる。
あちこちに基準にするであろう目印の杭をたくさん打ってある。
その中の一区画、およそ10m四方の部分を15cmほど
きれいに掘り下げてある。
細かい作業を想像していたが、土を運び出したり周りの草を
刈ったりと意外と肉体労働だ。

実際どうやって発掘をするのか見たことがなかったので、
現場監督の人にちょっと見せてもらっていいですか?と
軽い気持ちで言ってみると「どうぞ見て行ってください」と
汗だくになりながらもいつものニコニコ顔で言ってくれた。
この人は下見の時からよくここに来ていたので今ではすっかり
顔なじみだ。
「おーい、今まで出たやつを見せてあげてー」との一声で
奥のテントから、恐らく出土品の管理を担当しているらしい
女性が小さな袋をたくさん持って来てくれた。
忙しそうなのに申し訳ないなーと思っていると、監督はその
一つ一つをわざわざ説明してくれた。

当時と地面の高さはほとんど変わっていないのと、ここが
しばらく畑として使われていたため、出てくるものはほとんど
カケラの状態。それでも本拠地にふさわしく2日目にしては
かなりの数が発見されたそうだ。なるほど監督が上機嫌な
わけだ。そのぐらい出てもらうと土地を提供した側としても
提供のし甲斐があったというものだ。
この後もっと掘り下げれば柱の跡なんかが出てくるんじゃないか
と監督は言っていた。なんかわくわくするなあ。

歴史のあるところに住んでいながら僕はその歴史の事を
ほとんど知らない。ちょっと本でも読んでみようかな。


...




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