2018年09月05日(水) |
台風西日本上陸・関空大被害 |
台風21号は強い勢力を維持しながら、4日に四国徳島県に上陸し、近畿地方を北上し日本海に抜けました。強い勢力を維持していたことと台風接近が高潮の時期と重なったため、高潮と暴風で近畿地方は大きな被害を受けました。
関西空港では、航空機燃料の運搬を終えたタンカーが暴風にあって漂流して連絡橋に衝突して「余計な」損害を与えました。このタンカーは約3000トンの中型タンカーで、燃料を下した後暴風に備えて連絡橋の南約2.5Kmの海域で錨を下ろして停泊していたものです。
台風の大阪湾通過時には秒速50mを超える南風が吹きました。燃料をおろして軽くなったタンカーは喫水が小さくなり海面上の出ている容積が増えています。台風接近の伴う海面水位の上昇もあってか錨の効果なく漂流し始めてしまったようです。
しかし、なぜ連絡橋の南側に停泊していたのか理由が分かりません。台風の風は南から吹くことは分かっています。関西空港島や連絡橋は台風の「風・波」を防ぐ機能は全くありません。空港島近くに停泊するのなら島の北側に停泊すべきだったと思います。そしてそもそも風・波を避けることのできる場所まで航行できなかったのか。台風情報は事前に分かりますからもっと安全対策に異を注ぐ必要があったのではないかと考えます。
海底ケーブル船に乗船していた時に「台風接近に伴う緊急出港」を経験しました。長崎港の停泊岸壁に係留していた「船」は長崎港長の指示に基づき長崎港を出て、長崎半島の西側の入り江に停泊して台風をやり過ごしたのでした。自然を相手にする「船」は慎重の上にも慎重に状況を判断し、「もしも」のことが無いように行動しなければなりません。台風一過の早朝に海上保安庁からの電話を偶然のも受けました。入り江近くに住む人が早朝に大きな船が入り江に浮かんでいることに驚き、台風で座礁したのではないかと保安庁に連絡したのでした。台風接近時の経緯をお話しして了解となりました。
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