ゼロの視点
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2009年06月07日(日) ダライラマ講演会 in Paris

 昨晩の夜、ようやく別荘地から解放されて、パリに戻ってきた私。昨日のうちにパリに戻ってきておきたかった理由のうちのひとつが、本日の昼過ぎからBercyにて開催される『ダライラマ講演会』。別荘に招待してくれたお礼に、と、P夫妻がわしらにチケットを購入してくれたこともあって、これははずせない。

 会場に向かうメトロの中には、あきらかにこれからダライラマの講演に行く、というわかるようなスタイルの人がたくさん。ニューエイジ系のコンサートでもあんのか?、という勢いだ。会場に到着すると、やはりニューエイジ系の店とかにいそうな人がわんさかいて、またもやニヤニヤしてしまう。

 それを裏付けるかのように、《UFOを信じる会》とか、かなーり胡散臭いチラシを配っている人もたくさんいて、できるだけ多くの胡散臭いチラシをゲットしてみたい好奇心にかられ、夫とあちこちをウロウロしてみた。

 会場に入る前に持ち物チェックがあるのだが、これがビックリするほどしょぼかった。入場者には小さい透明のビニール袋が渡され、その中に時計、小銭をふくむ、あらゆる金属製品を入れてるようにとの指示があった。皆、その場でじゃらじゃらと財布から小銭を出してビニール袋に入れ始める・・・・。

 そして、そんなビニール袋を片手に、ボディチェックを受けるために延々と並ぶわけだ。で、実際に自分の番になると、担当者が軽くボディチェックするだけで、別に ビニール袋の中などもチェックすらしない。ペットボトルを持ってきていた人は、その場で蓋だけをとりあげられ、皆、いつこぼれるかわからない自分のボトルを不安そうに持ちながら、会場をウロついている。

 それにしても、本当にこんなチェック、意味あるんだろうか?、と、逆に不安になるほど、ゆるーーい検査だった。自己申告制で、金属製品をビニール袋にいれるだけのチェック・・・。ナイフとか持ち込んでも、全然大丈夫じゃないか、と思えて仕方ないのだが・・・・。

 場内は完全自由席。昨年のナントの講演会に行った友人からは、ものすごく早く会場に行かないといい席がとれないとの指導をうけていたので、若干ストレスを感じながらも早めに会場にむかったのだが、わしらの友人らは、まだ誰も到着しておらず。そのおかげで、ながーーいこと、わしと夫で、たくさんの座席をキープする係りをやる羽目になった。

 ナントの人がせっかちなのか、パリの人がゆるいのか?、私にはわからないが、とにかく、会場が一杯になったのは、ダライラマが登場する5分前くらい(笑)。

 さて、肝心のダライラマの講演だが、個人的には講演の内容にソレといった目新しさというか、スピリチュアルなものをあまり感じなかったというのが正直なところ。ダライラマ自身はとてもいい人そうなんだが・・・・。で彼の話す口調が、ちょうどいい子守唄になってしまったのか、気づいたら爆睡していた私。

 ハッと気づいて、慌てて“今までまったく寝てなかったですよ!”みたいなフリして隣をみると、夫も寝ていた。で、その隣の友人Mもコクリコクリしている最中だった・・・・。

 わしら夫婦にチケットをくれた、P夫婦だが、ダライラマが講演中に何度も何度も、母親の無償の愛について語り続けたあげく、子供をいかに愛しいつくしむことが大切かと訴えかけられたせいで、愛娘に留守番させてきたことに罪悪感を感じ、講演途中で彼らは家に帰っていく始末(笑)。

 講演の後、会場を出ると、ダライラマの講演に妙に興奮してしまった女性が、坊さんに抱きついたりしているのがなんとも笑えた。この女性の陶酔感は、やっぱりダライラマ講演会というより、ヒッピーが集ったウッドストックという感じにしか思えない。

 家に戻り、日本の友人数人にダライラマ講演会についてのメールをすると、一人はすでに数年前に日本で彼の講演会に行き、私と同じく爆睡して終わっていたことが発覚。で、親友M嬢は、たった一行のメールで返信してきた。



《だらい☆らま、スーツで新橋にいても誰も気づかないかもっ♪》




 という、内容だった・・・・・・・・・・。この内容を、前述の爆睡した友人に伝えると、彼女も妙に納得したあげく、そういえば、自分の取引先の相手がダライラマに似ている!、ということに気づいたようだった。気づき・・・・・、これぞなによりも大切なことなり・・・・・・。めでたし、めでたし。





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