ゼロの視点
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2007年08月23日(木) 今は昔・・・・

 私も40歳。このくらいになってくると、同世代の友人らとの会話も内容も、昔と比べると、かなり変わってきていることがよくわかる。ま、ひとくちで言えば、ばばくさい会話なんだろうけれど・・・(汗)。自分たちの老後までの人生設計の話にはじまり、健康のこと、年老いた親のことなど・・・・。

 確かに、私は35歳ちょっと過ぎた頃から、母のまだらボケがはじまっただけあって、友人の中でも1番のりで介護の世界に突入したものの、その直後くらいから、徐々に友人らも、親が倒れたり、亡くなったりと、色々な形で《看病》したり、《親に代わって家を管理する》等という立場に追いやられ始めている。

 20代の終わりごろ迄は、恋愛話や結婚話がメインだったのに、たった10年で、介護の話がメインになるとは、自分でもビックリ。私の場合は、母が35歳、父が47歳での子供なので、必然的に他の同級生から比べれば、親も歳だし、介護の問題もひとより早くやってくるとはわかっていたものの、それがあまりにも早すぎて、ビックリしてたクチだったが、自分のことでアタフタしているうちに、周りが私に追いついてきたのか?、と思ってしまうほど。

 日本里帰り中に、久々に一緒にランチした小・中・高と一緒に過ごした友人SY嬢。相変わらず、彼女独特の冷血漢な表情と行動には変わりはなく、母親業はソツなくこなしている彼女だったが、数ヶ月前に、実母が癌で亡くなったとのこと・・・・・。癌がすい臓に発見された時にはすでに手遅れで、発見から1年もたたないうちに彼女の母親は亡くなったらしい・・・。

 で、SY嬢の誤算というのがあって、それは、絶対に不健康だと思っていた彼女が先に死ぬと思い込んでいたところに、突然、いつも元気で家庭を切り盛りしてきた母親のほうがポックリ逝ってしまったこと、だという。あらゆることを、妻だのみにしてきた彼女の父は、もう、呆然。とはいえ、SY嬢も、彼女の弟もそれぞれ家庭を持っており、子供の学校のこともあって、実家へ引越しということはできない。と同時に、父親も自分の家を離れたくないが、何もひとりではできない・・・、と、色々と問題が重なって、アタマが痛いと、彼女は語っていた・・・・。

 また、高校から一緒だったMF嬢。やんちゃで可愛い2男の母として日夜頑張っている彼女だが、彼女の父は、定年した途端に生き甲斐をなくしてしまい、気がついたら酒に溺れた結果、現在、アル中から認知症に以降しようとしている最中・・・・・。とはいえ、前述のSY嬢と同じく、このMF嬢と、彼女の2人の姉らもすべて家庭(子供がそれぞれあり)を持ち、なかなか状況に対応しにくい環境にある。ま、幸い、MF嬢の母が、まだ元気で弱りだした夫と共に、独立して生活しているからよいものの、いつどう転がるかわからない冷や冷や感は常にあると、MF嬢は述べている・・・・。

 昨年の秋ぐらいまでは、彼女の父親がまだ元気だったのを知っているので、今や、もう一人では外出できないレベルにまでなってしまっているということを聞かされると、衝撃的である。

 これとは別に、中・高と一緒だったSN嬢は、両親は幸いにも身体的にはすこぶる健康なのだが、彼らと同居している、SN嬢からすると祖母、つまりは、彼女の父親の母親がもう長いこと認知症で、かなりやばい状態なのだという。SN嬢も家庭を持ち、とうに独立して、実家からそれなりに離れたところで夫と2人で暮らしている。が、自分の母が、《姑》のボケ対応に苦しみ、追い詰められた挙句、失踪&自殺未遂まで追い詰められたことを知り、最近は、時間をみつけては、実母の様子を伺うために足繁く実家に通っている最中だという・・・・。 

 一方、大学で一緒だった、YK嬢は、私の母が顕著にオカシクなってくる少し前に、彼女の母君が脳梗塞で倒れ、軽い後遺症が残ったまま現在にいたっている。幸い、家族が一団となって介護してきてなんとかなっているが・・・・・。

 その上、私の母の妹、つまり私の叔母の夫も、昨年、脳幹出血で突然倒れて、現在もリハビリ中だし、つい先日には、友人SF嬢の母君までが、突然転んで骨折したことがきっかけで、彼女の生活がかなり変わってきている最中、という・・・。

 各家庭に、それぞれの事情があり、決してその《方法論》を一概に語ることができないのが介護問題。己のやり方をもって、他者を罰するという考えにいたっては、個人的には最悪と思っている。正論が通用する世界でもなし、いつ自分の問題として降りかかるかわからない、現実、が、そこにある。

 ただ、今つくづく思うのは、夏休みの宿題レベルで一緒に愚痴を言っていた仲間&世代が、気がついたらまた違った課題で、それぞれが愚痴っていられる状況があるということ・・・。で、そして、そういう状況で、お互いに本音さらけ出して語ることが可能な環境が得られるだけでも、本当に恵まれてるな・・・、と、しみじみ実感するゼロでした。


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