ゼロの視点
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昨日の夕方は、先月のトルコ旅行で知り合った40代後半のF&M夫妻の家でカクテル。
シャンパンを飲みながら色々と話していると、彼らが98年の夏に、6年間住んだタヒチからパリに移住してきた、という事実が発覚。98年夏といえば、私がパリに住み始めた時でもある。
彼らは、タヒチという常夏のパラダイスから、パリという空気の汚れた都会に移り住むことなり、その後数年間はパリに慣れるのに非常に苦労したことを話してくれた。
特に、彼らの3人の子供達の末娘のMは、タヒチに住み始めたのが3歳。そして9歳になって、突然パリに戻らされて、精神的に苦労したとのこと。今でこそ、家族全員がパリの生活をエンジョイするようになったが、ここまでにくるには大変だったらしい。
当初、末娘Mの様子が気になって仕方がなかった父であるFは、ちょくちょく休み時間に子供の様子をみるために、内緒で学校へ通っていたとのこと。するとそこには、誰にも交じることができず、ポツンとしている自分の娘の姿があり、親として心臓をえぐられるような日々だったらしい。
そしてパリの長い冬。家族全員でタヒチの太陽を思い出してはため息をつく毎日。
ちなみに彼らは生粋のフランス人だ。で、私は生粋の日本人。彼らと同じく98年夏からパリでの生活をスタートさせて、現在にいたるわけであり・・・。フランス人でも、こんなに苦労しているのが妙に嬉しく感じたりして(笑)。
98年の夏といえば、フランスでのワールドカップの年であり、同時にフランスが優勝してしまった時でもある。そして、個人主義と世間から思われているフランス人らが、フランスチームの優勝で浮かまくり、団体で騒いでいた時でもある。これじゃ、日本人よりもスゴイじゃないか、と何度思ったことか!!!。
彼らもそんな狂乱時のフランスに舞い戻ってきた仲間。ゆえに、ついつい当時の話で盛り上がる。
今年の夏でパリ生活がマル6年か・・・・。
たかが6年、されど6年。
色々あったが、今は、平和でけっこう幸せな自分がいるような気がした。
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