ゼロの視点
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2004年01月04日(日) 家庭環境

クリスマスだの、正月だのの過ごし方について、考えているうちに、自分の両親について考えざるを得なくなった。

 思えば、私は、自分の両親がこういったこと対して、準備している姿すら見たことない、ということをに気付いた。ゆえに、なにかが飾ってある家、というのも記憶にない。

 いずれにせよ、これはわが父の方針(というかただ、こういったことにまったく興味ないという性格)だったというのは明らかであるにせよ・・・・。行事に対して、非常に熱心な姑の姿などを見ていると、180度違うわが家庭環境に軽い眩暈すら感じることもある。

 人を招く時のテーブルセッティングに、その瞬間、瞬間のエネルギーをすべて注ぐようなタイプの姑に対して、わが父は、そんなことに小指一本動かすのさえエネルギーの無駄、というタイプ。

 そして、幸か不幸か、真似しようとしているわけでは決してないが、非常に父に似ている私。そんなところに、あらゆる行事に一生懸命やることが使命として叩き込まれた結果、それに心底ウンザリしてすでに数十年という夫は、基本的には私との生活は楽らしい(笑)。

 幼き頃から、我が家の食卓のテーブルの上は、食べることに必要なモノより、エンピツだの、本だの、それに対してすぐにメモが取れるように、たくさんのメモ用紙や、すでに何かが書き込まれたメモが散乱していた。そして、食事の時は、それをそうっと脇によけて、あまったスペースに食器を並べる。

 父は仕事の関係上、自分の研究に必要なことがふっと頭に浮かぶと、それをすぐメモしたい。そして、そのメモ書きを置いたところは、決して誰にも触られたくない、という同居するモノにはある意味鬱陶しい生活習慣があった。

 が、不思議なことに、こういう親しか見ていないと、何も疑うことなく、当たり前のようにそれをやっていく子供というのがいる。それが私なわけだが・・・(汗)。

 そんなわけで、私も仕事の関係上、そしてあくまで趣味であろうとなかろうと、本読んだり、テレビ観たり、ふと気がついたことがあると、すぐにでもメモしたくなるので、我が家の食卓テーブルの上は、住む国を変えようと、依然同じ状態である。

 夫に関しても、同じ。彼も、なんでもかんでも、その時に気付いたことがあったりすると、メモしたいタイプゆえ、この生活スタイルに対して、異を唱えるヒトというのが我が家には存在しない。

 
 ゆえに、我が家のテーブルは、一週間も誰もディナーに招かなかったりすると、本と紙と筆記用具の山になる。そして、二人でそれをそうっと脇によけて、余ったスペースに食器を並べて食う・・・・、というわけだ。わしら夫婦にとっては、見た目に反して、非常に心地いい空間でもあったりする(汗)。

 父に関していえば、それでも誰かに会わねばならない時は、自分の仕事場の応接室ですべてをすまし、ほとんど誰も自宅へは招かなかったのに対し、わしら夫婦は招かれたり、招いたりの応酬の日々。ゆえに、母に比べると、“人を招くこと”に対しては、かなり頑張っているのではないか?、等と自画自賛してしまうこともある。

 父にとっては、自宅は第二の研究室であり、それでももっと集中したいと考えた彼は、同じ敷地内に、別棟であらたな個室をオッタテテしまったほど。そういった自分の宇宙には、極力他人を招くたくないし、行事などにわずらわされたくない、という考え。

 ゆえに、今思うと、母はある意味楽だったんじゃないか?、等と思ってしまうこと多々あり。もともと、母自体も行事だのなんだのに対して、やる気のない人間だったゆえ、アル意味では、夫のせいにしながらも、彼女自身がそれを大いにエンジョイしていたとも言える。

 人によっては、私と夫との生活をみて、私がわざわざ父に似たような人間を選んで結婚した、とコメントすることがあるが、どう考えても、私にはそうは思えない。

 というのも、私自身のコンセプトとしては、まず私自身が父のようなところがあるゆえ、それを当たり前に共有できるような、生活習慣を尊重してくれる人じゃないと、とてもじゃないが一緒に暮らせない、ということ。

 それだけじゃなくとも、男と女の間には時に深ーーーい溝(要するに違い)があるのに、生活習慣からすでにあまりにも違っていたら、わたしにはそれ以上の溝を埋めていくエネルギーは残っていない。

 

 しかし、たまに、夢をみている自分がいたりするから妙に笑える。キレイ好きな男性で、行事などにさりげないスマートな演出をして妻をおどろかせ(いい意味であり、元旦の日記のように、ドアを間違えて、違った隣人がやってくるという意味ではない)等・・・・・。

 ああ、でも・・・・・・、こういう人と暮らしたら、一週間で自分の化けの皮がはげて、相手に放り出されるか、または自分が息苦しくなって家を飛び出して、というふうになってしまうのは、火を見るよりも明らかっ!!。

 相手に求めるよりも、まず自分を知り、自分を認め・・・・・、なんとも耳の痛い説教だが、なるほどねぇ・・・・、と納得するしかないゼロでした。


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