葉月 凛太郎の日記

2002年05月12日(日) 怖い話・・・?その弐

はい今回も新たな笑いのネタがないので怖い話?第二段です。
つか、そうそう日常生活で笑いのねたがあっても困るんですがね。

で、今回の話ですが。
前回よりはホラー度アップです、おそらく。
だって今考えるとよくそんな状況で寝たよな自分とか思いますし。

ではいってみましょう。

それは手が出たのとおそらくは同じ年の夏。
タオルケット一枚で寝ていても暑く寝苦しい夜の事でした。
元からなかなか眠りにつくことが出来ない私はその夜も寝ることが出来ずにベッドの上でイライラしながら寝転がっていました。
眠ろうとしてから、1,2時間は経っていたでしょうか。
おそらくは丑三つ時など通り越していたかと思います。
ふと、外からある音が聞こえてきたのです。
それまでは聞こえ無かった音がかすかに耳に届きました。
最初はそれをほうっておきましたが、その音が段々はっきりしてきたのと。
全く聞こえなくなる気配が無かった事から私は腹を立てました。
ただでさえ眠れないでイライラしているのにです。
その音はいつまでも聞こえくるのです。

・・・下駄の足音が。
ちなみに、下駄の足音が微妙に片足を引きずるような音だったのを覚えています。

その音は、家の周囲・・・と言っても、住宅地ですので5,6軒の家が二等辺三角形の土地に立っているのですが。
その三角形を廻っていくのです。下駄の足音が。
私の家は二等辺三角形の一番短い辺の真中ぐらいにあります。
その前を通り、一つ目の角を曲がった下駄の音が小さく遠ざかり。
二つ目の角を曲がり、音が段々近づいてきて三つ目の角を曲がる。
そしてまた家の前を通り過ぎる。

・・・これが延々と。
おそらく私は3,40分くらいそれを聞いていたかと思います。
普通ならここで、「何かおかしい」と思うところだと思うのです。
しかし私は、「うるせぇ。どこのアホやこんな夜中に!」という怒りを抱いていました。
・・・まぁ元からなかなか寝れなくてイラついてましたし。
そして窓際に行って、網戸越しに外を眺めたのです。
下駄の音が家の前辺りに来たのを見計らって。

・・・何もいませんでした。
なのに下駄の音はそのまま家の前(どう考えてもそこから聞こえる)を通り過ぎていくのです。
私はとりあえず3,4周巡る間ずっと網戸越しに外を眺めていました。
そして、その音が家の前に来た時。
すたん、と網戸を開け放しました。
・・・網戸越しで見ずらかった所為かも。とあほな事を考えたためです。
もちろん何も見えるはずは無く。
しかしどう考えても家の前の道からだとしか思えない下駄の足音はまだ聞こえてきます。
私はその足音をまた3,4周ほど見て(?)から思いました。
「変化ないし寝よう」
さすがに怖いと思いましたので。(多少は)
跳ね除けていたタオルケットは被って寝ました。
しかし開け放した網戸を閉めるときわざわざ下駄が家の前とおるのを見計らってみたりとか。
やっぱり網戸にしたまま寝たとか。
なにより、「下駄がうるさい」とか考えながら下駄の音を聞きつつ眠りについた私はやっぱり神経太いかもと思います。

ちなみに、家の前から20メートル離れているかどうかという距離に街灯があります。
私の部屋ではその街灯の電球が切れかけの時、光ったり点いたりと点滅するのがわかります。
何度か夜、日が落ちてから家の前の道を通る人を同じ窓から見たことがあります。
暗かったからとか、塀で見えないなんて事はありえません。
あと、三角形に区切られた区画は私の家の所だけです。
近辺はすべて長方形に区切られています。
・・・一応他に三角形の区画はあるけど大通りを挟んで逆側です。
いくら下駄の音が響くからといって、そんな所からの足音は聞こえません。

ある真夏の夜の不思議でした。


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葉月 凛太郎