長渕剛 桜島ライブに行こう!



純情を取り戻しましたか? (桜島日記59)

2004年11月09日(火)

『純情を取り戻しましたか?』−桜島ライブ(59)

                 text  桜島”オール”内藤





サンキューTシャツも、3枚通販で買いました。
1枚は僕の分。もう1枚は一緒に桜島に行った友人の分。
残りの1枚は・・・僕らのみやげ話を聞いて、
行っておけばよかったと、本気で後悔に打ちひしがれている、
別の友人の分でした(^o^)。後悔先に立たずだよ!


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M-42 Captain of the Ship (3)
 −アルバム『Captain of the Ship』(1993)−



剛が最後の力を振り絞る。
ヨー!ソロー!の声が渦を巻いてる。
茶色のタンクトップ。
薄汚れたジーンズ。
赤銅色の二の腕。
汗、汗、汗、汗まみれ。

こんな剛が見たかった。
こんな剛が歌う、
『Captain of the Ship』が聴きたかった!


じめじめと暗く腐った 憂鬱な人生を
俺は憎んで ばかりいた
叩かれて 突っ伏したまんま! ただ!
頭をひしゃげて 生きてきた

えげつなさを 引っかけられ 
横殴りの雨が頬を 突き刺したとき
我慢ならねえ たったひとつの 俺の!
純情が激烈な情熱に 変わる



夢じゃない、夢じゃないぞ。
歌ってる。
『Captain of the Ship』だ。
僕は隣で拳を上げる友人の肩を抱きしめました。
友人は、僕の背中をバンバンと叩きました。


正義ヅラした どこかの舌足らずな
他人のたわごとなど 叩き潰してやれ!
眉をひそめられ 出しゃばりと罵られても 
いい人ねと言われるより よっぽどましだ

ガタガタ理屈など あとからついて来やがれ
街は自由という名の 留置場さ
あんな大人になりたかねえと 
誰もがあのころ 噛み締めていたくせに



いかしてる。
震えがくるほどいかしてる。
この9時間で、一番、いかしてる。
たたみかける、早口で。
めいっぱい、熱い言葉を詰め込んでる。

剛、10年前も、
こんな剛が見たかった。
あの、忌々しい10年前のツアー。
1994『Captain of the Ship』ツアー。
あのステージで見たかったのは、
理屈があとから付いて来るような、
その、荒海を疾走する、剛の姿だったんだ。


Captain Ship! ウォオオオ!!
明日からお前が 舵を取れ!
Captain Ship! ウォオオオ!!
生きる意味を探しに 行こう!

ヨー!ソロー! 進路は東へ!
ヨー!ソロー! 夕陽が西に沈む前に
ヨー!ソロー! 確かな道を 
ヨー!ソロー! 俺たちの船を出す!



人目も気にせず、
まるで自分がステージに立っているかのように歌いながら僕は、
1994年のツアー、幕張メッセ公演のことを回想していました。

「キャプテンシップで燃え尽きたい」と、
確かに剛はそう言ったのに、
あの幕張メッセで見た『Captain of the Ship』は、
僕の期待をはるかに下回るテンションでした。

つま恋の、拓郎の『人間なんて』を想像したのに・・・
CDの音源の狂気のテンションが、
ライブのパフォーマンスでも見られると思ったのに・・・
仏頂面で淡々と、延々と、歌う剛。
30分もの間、複雑な表情で手を上げ続ける観客。
その拳には力がこもっていたか?
違う! あれは、予定調和の、
どんなライブでもあるような拳上げでした。


こんな理不尽な 世の中じゃ 
真実はいつも ねじ曲げられてきた
だけど正直者が バカを見てきた時代は
もうすでに遠い昔の たわごとさ

だから 差別も拾え 
苦しみも悲しみも 拾え!
ついでに神も仏も 拾ってしまえ!
根こそぎ拾ったら あの巨大な大海原へ
すべてをお前の両手で 破り捨てろ!



幕張メッセで、何よりも納得が行かなかったのが、
『Captain of the Ship』の曲順でした。
それは、アンコール前の最後の曲だったのです。
燃え尽きる曲のあとに、曲が用意されている。
その矛盾にどうしても納得がいかなかった。

これが剛の言う、燃え尽きるライブなのか?
これが、生きる意味を探しに行く歌なのか?

違う!!!

剛のライブはあんなもんじゃない。
『Captain of the Ship』はあんなもんじゃない。


ああ この潔さよ
明日からお前が Captain Ship!
いいか! 羅針盤から眼を離すな!
お前がしっかり 舵を取れ

白い帆を高く 上げ
立ちはだかる波のうねりに 突き進んで行け
たとえ雷雨に 打ち砕かれても 
意味ある道を求めて明日 船を出せ!



あのまま深い眠りについた曲。
ツアーが中止になった、呪われた曲。
10年間、セットリストに名を連ねることもなく、
葬り去られていた曲・・・


Captain Ship! ウォオオオ!!
こんな萎えた 時代だからこそ
Captain Ship! ウォオオオ!!
噛みつく力が 欲しいーっ!

ヨー!ソロー! 進路は東へ 
ヨー!ソロー! 夕陽が西に沈む前に
ヨー!ソロー! 意味ある道を 
ヨー!ソロー! ただ生きて帰ってくればいい



あの、不完全燃焼に終った幕張メッセ公演。
あのとき、望んでいた、
生命力にあふれる『Captain of the Ship』が、
桜島でゴウゴウと吹き荒れていました。

最高だ。
もう何もない。
何もあるはずがない。

桜島オールナイトライブ、最終曲。
真っ白に燃え尽きる、この曲のあとには、
もう何もないのだから。



続く



<次回予告>
見つけた・・・ほんとうの祭りを。
生まれて初めて、自然体で、心の底から燃える祭りを。
もう二度と出会えない、生涯一度の、ほんとうの祭りだ・・・

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