入場ロードを歩いてみましたか? (桜島ライブ28) |
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2004年09月27日(月)
『入場ロードを歩いてみましたか?』−桜島ライブ(28) text 桜島”オール”内藤
休憩時間の売店の様子。このずーっと奥がトイレ。 ありとあらゆる食べ物が販売されていました。 いったいいくつのテントが張られていたのでしょうか? しかも、このようなエリアが、会場の左右両側にあったのです。
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一部ニ部間・休憩時間 その1
「オールナイトコンサート、 お楽しみいただいてますでしょうか? これから休憩に入ります。」
暗い空。 暗いステージ。 その落ちついた暗さは、 真夜中の桜島にいることを、 これでもかと実感させてくれました。
深夜0時20分。 アナウンスの声だけが響き渡り、 最初の休憩時間に入ったことを告げました。
それからアナウンスは、 通路にいる観客に、指定のブロックに戻るよう注意しました。 思い出したかのように僕は、 AブロックとBブロックのあいだにいた、 他のブロックのリストバンドをした人たちの方を見ました。 一向に動く気配はありませんでした。
さらに、開演中に照明機材の鉄骨に登らないよう、 強く注意していました。 興奮した観客が、ライブ中に登ったのだと思われました。
僕は四つんばいになってへたり込みながら、友人に言いました。
「疲れた・・・飛ばしすぎた。」
友人は体育座りでシートに腰掛けて、 じっとしていました。 僕は水をゴクゴクと大量に飲みました。 いつ終わるかわからない、ライブの最中は、 極力水分は控えていました。 もちろん、途中でトイレに行きたくないからです。 もう、喉はカラカラでした。
それから、持ってきたパンやお菓子を食べました。 友人も一緒に食べて、水も飲んで、 とにかく、僕らは黙々と、10分くらい、 食べたり、飲んだり、ぼーっとして休んだりしていました。
トイレに向かう観客たちが、ブロックの出口で、 通路で、立ち止まっていました。 その混雑は、目で見える限り、 遠くの通路まで続いているように見えました。
アナウンスが、 会場内のグッズが完売したことを告げました。 それから、第2部の開始時間は追って放送すると言っていました。 開始時間がわからないことで、僕は迷いました。 トイレに行って、ライブが始まるまでに戻れるかどうか・・・ 行くべきか・・・時間をずらすべきか・・・。
考えたあげく、僕は、トイレに行くことにしました。 いったいどのくらい時間がかかるか不安でしたが、 それでも、やっぱりライブ中は行きたくない、 と思いました。
一方、僕以上に混雑を嫌う友人は、 ライブ中にトイレに行っても構わないから、 ここで場所を守っていると言いました。 これは、すごくありがたかった。
二人で行って、帰ってきたら、もう場所が取られていて、 座るところがない・・・という事態は、 やはりゼッタイに起きないとは言い切れませんでした。 どちらかひとりがいた方が安心でした。
僕は、まったく人が動いているようには 見えないブロック出口には向かわず、 最短距離で到達できる鉄柵のところまで、 靴を脱いで靴下のままシートの上を進みました。 そして、鉄柵を越えて、通路に出て、 とにかく人が少ない方へ、 少ない方へと、進んで行きました。 右の休憩所でも、左の休憩所でも、 どちらでも構わないと思っていました。
そうやって進んで行くと、 どんどん後ろのブロックの方へ僕は移動してきていました。 通路の端には、まるでホームレスのように、 ビニールシートの上で横になっている人がかなりの数いました。 たぶん、ブロックに入れなかった人たちだと思います。
Dブロックあたりにくると、車椅子の観客用のスペースがありました。 車椅子で、ごつごつの通路を、トイレに向かう人もいました。 これは、なんとも大変なことだ、と思いました。
僕は、途中で人がつかえて進めなくなりつつも、 少しずつ、ステージ向かって右側の休憩所に近づいて行っていました。 さすがに、会場と休憩所を結ぶ通路は、大変な混雑でしたが、 どうにか抜けることができました。 思ったより、時間はかかりませんでした。 行きで30分も覚悟していましたが、15分ほどでした。 ここまで歩いてみて、 既に相当数のゴミが落ちていたことが、 ちょっと気になりました。
会場内は照明がけっこう明るいのですが、 さすがに休憩所は足場が暗く、 さらに会場内より火山岩でゴツゴツしていました。 何度か転びそうになりながらも、坂を下って、 テントが立ち並ぶエリアに到達しました。 ライブ前に行った逆側の休憩所は大変広く、 東京ドームのグラウンドエリアくらいの広さがあるように感じましたが、 こちら側は若干小さく感じました。
それでも、食べ物、飲み物、いろいろ売られていました。 やはり、お祭りかなにかのような風景でしたが、 僕が目指すのはトイレです。 迷わずズンズン進んで行きました。
トイレの前は、まるで、 ラッシュ時の新宿駅南口の改札付近のようでした。 人にぶち当たりながらも、たくましく、 進んで行かなければなりませんでした。
さて、いったいどれくらい並ぶのか・・・ との僕の心配をよそに、 2人ほどが出てくるのを待っただけで、 トイレを使うことができました。
男性ファンが圧倒的に多い剛のライブということもあってか、 かなりの数の便器があるように思えました。
無事、用を済ませた僕は、 来るときのルートを通らずに、 会場の一番後ろの方に回りこみました。 つまり、僕たちが会場に入場してきたあたりに出ました。 こちらの方が空いているかも・・・ という根拠のない期待を持ってそうしたわけではありません。 僕には、ふと、通りたくなったルートがあったのです。
Kブロックのあたり、一番後ろから、 剛がハーレーで入場してきた通路を通って、 Aブロックまで戻ってみようと思ったのです。
この会場のうしろを通る通路が、 なんとも混んでいて、たまりませんでしたが、 どうにか、剛入場ロードに出ることができました。 ここは、まったくといっていいほど混んではいませんでした。
なるほど、広めにスペースが取られた通路でした。 僕は剛が入場してきたように、 ゆっくりとステージに向かって下って行きました。
思ったよりかなりゴツゴツとしていました。 車で行くなら、乗用車じゃなくて、 ジープじゃなければ・・・という悪路。 ゆるやかな傾斜の坂でした。 剛が、ゆっくりゆっくり バイクを進めていた理由がわかりました。 こんな道でスピードを出しては、非常に危ない。 整地されてはいるものの、もともとは、 ゴツゴツした火山岩があったところなのです。
他の通路に比べると、 シートをひいて座っている人はまったくいませんでした。 係員がそれを防ぐために、目を配っているようでした。 それを見て、おそらく、第二部でも、 この通路は使われるんだろう、と思いました。
後ろの方のブロックも、 けして空間に余裕があるようには見えませんでした。 みんな、それなりに狭いスペースで、 ぐったりとして横になったり、 体育座りで顔を伏せていたりしていました。 歌を歌って盛り上がっているような風景は、 どこを探してもありませんでした。
Cブロックのあたりまでくると、 また混雑に巻き込まれました。 とにかく、前に進んで、Aブロックにたどりつきました。 それから、横に移動して、A−5ブロックの、 僕らがいた付近の鉄柵まで戻ってきました。
靴を脱ぎ、それを持って鉄柵を越えて、 シートの上を歩いて、友人の隣に無事生還!
かかった時間は、25分くらい。 まだライブが始まる気配はなく、 無事トイレを済ませたことで僕は安堵していました。
続く
<次回予告> かなり長かった休憩時間。 どんよりと鉛のような時間が過ぎて行く。 そして、前方ブロックへの侵入者たちとの・・・静かな攻防。
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