精一杯のポーズをキメましたか? (桜島ライブ23) |
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2004年09月20日(月)
『精一杯のポーズをキメましたか?』−桜島ライブ(23) text 桜島”オール”内藤
これも、かなり買おうかどうか迷った剛うちわ。 とにかく、手ぶらがいいだろうと最終的には決断して買わず。 当日は短パンに白Tシャツ、ランニングシューズ、 マフラータオル、チケットホルダーwithメモとペンという出で立ちでした。 それから、食料と水を入れたリュック、ポケットには携帯カメラ。
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M-12 ファイティングポーズ −アルバム『Hold Your Last Chance』(1984)−
激しい『お家へかえろう』が終わるやいなや、 アコースティックギターが奏でたのは、 ミディアムテンポのメロディ。
アルバム『Hold Your Last Chance』から、 渋〜い選曲。
世界一いかした『ファイティングポーズ』!
剛の歌で僕がもっともしびれるのは、 情景の切り取り方。 まるで、そのシーンに、 聴いている自分がいるかのように感じさせてくれる、 剛のラブソングの情景描写に、 僕はしびれてしまう。
『ファイティングポーズ』なんて、その典型!
年をひとつづつ 取って行くたびごとに とても 寂しがりやに なってきた 俺の部屋には ひとりの自由さと 脱ぎ散らかした スニーカーが転がっている
ピアノと椅子とギターと譜面とタバコで 昨日までの いきがってた人生を 歌ってみたって 寂しさは容赦なく 夜の真っ只中を つき抜けて行く
そのときの剛の部屋にトリップするような、 そして、自分が剛になってそこに存在するかのような、 リアルで生々しい描写。 詩の世界が自分の感情と共振する実感を噛み締める。
背中を焦がすほどの いかした俺の ファイティングポーズ 一発で叩きのめすほどの 俺の ファイティングポーズ だけど鏡をのぞきこんだら 倒れそうな 自分がいたよ
そんな弱々しいファイティングポーズを演じているのは、 真っ赤なタンクトップの剛でした。 気付けば、このライブ中、 すでに何度もタンクトップを着替えていた剛でした。 すぐに汗だくになるからでしょうが、 ピンクや、青や、赤。いろとりどりの剛のタンクトップ。 そして、頭には、ニット帽。 特にこのニット帽が、この曲のイメージにぴったり。
今夜はなぜかロンリーナイト だから今夜はなぜかロンリーナイト だから今夜はもっとロンリーナイト だから今夜はもっとロンリーナイト
剛の歌に合わせてコーラスが美しい。 いつの頃からか、剛のライブでおなじみになった、 コーラスの女性陣。 『ファイティングポーズ』の寂寥感を盛り上げる、 きれいな、きれいなコーラスでした。
僕は靴を脱いで、 シートの上で体を揺らしました。 すごく心地いい。 桜島の地面の感触が、 薄いシートを通して足の裏に伝わってくる。 あらためて、この場所にやってきて、 こうしてライブに参加している しあわせを感じていました。
Fighting! Fighting! Fighting! Fighting! Keep on Fighting!
2年前のバースデーライブのように、 『ファイティングポーズ』を歌いながら、 剛はKeep on Fightingのフレーズを歌っていました。 アルバム『Keep on Fighting』のタイトル曲の、 元になった、あのフレーズ。
そして、歌いながら、筋肉ポーズ。 力こぶを盛り上げて、 桜島を焦がすほどのファイティングポーズ。
歌いながら、踊りながら、僕の魂は 『ファイティングポーズ』の詩の中に吸い込まれて、 桜島の空中を浮遊していました。 剛と同化して、薄明かりの中で踊っていました。
そうこうしているうちに、 時間は11時半を回っていました。 『激愛』を除いて、 ZEPPの前夜祭で演奏した曲で占められた、 桜島ライブの第一部。
疾風怒濤、驚きと失速の、 第一部エンディングへ向かって、 突き進もうとしていたことは、 まだ、知る由もありません・・・。
続く
<次回予告> 第一部ラストスパートの口火を切った、庶民の歌。 超名盤『昭和』のオープニングナンバー。 共感を超えた共感を呼ぶあの歌を、声の限りに歌いました。
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