2004年09月15日(水)
『髪の毛はサラサラでしたか?』−桜島ライブ(19) text 桜島”オール”内藤
野外ライブでは恒例となりそうな、剛ミネラルウォーター。 しかし、みんな食料と水は用意していったので、 あまり売れ行きはよくなかったようです。 ライブ終了後も、売り子が声を張り上げ販売していました。
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M-8 俺らの家まで −アルバム『風は南から』(1979)−
たぶん吉田拓郎がやったときの、 オールナイトコンサートは、 こんな雰囲気だったのではないか。
そういう、懐かしい気分に包まれていました。 経験したことはないけれど、 きっとこうだったのではないかと思っていた、 夢のオールナイトコンサート。
シートに体育座りをして体を揺らしている人、 立って拍手をしている人、 フェンスにもたれかかってリズムを取る人、 そして、『逆流』で目を赤くしている人(僕だ)。 弾き語りコーナーということもあり、 のんびりした雰囲気が漂っていました。
僕も、この日初めて、 持ってきた2リットルのミネラルウォーターで、 喉をうるおしました。
「おまえら・・・最高だな。 愛してるヨーッ!」
弾き語りのリラックスした雰囲気の中、 剛の語りも、まるで小さなライブハウスで、 少ない客に語りかけるような、 気取らないものが増えてきました。
「みんな、ほんとに遠くから、 大変な思いをして集まってくれた。 この7万5千人のみんなには、 俺のすべてを捧げるつもりでいるから。」
またしても、またしても、 剛の口から聞かれた、感謝の言葉。 こんなにも、繰り返したことはかつてないはず。 暖かい歓声と、ピーピーという口笛が、 剛に向かって飛んでいました。
「こんどは、楽しく歌おう! この歌も、俺がまだ髪の長いころの歌だよ。 ファーストアルバムは、 『風は南から』っていうんだけど、 まだ大きいLP盤ってやつでね。 知ってる人は知ってるかもしれないけど、 俺、これでも昔は、 フォーク界のアイドルって呼ばれてたんだ。」
「知らなーい!」と叫ぶ観客、 「今だって、アイドルや!」と叫ぶ観客、 いろいろです。
今も、アイドルって言えば、アイドルかもしれないけど、 ごっついアイドルだなあ・・・(^o^)。
「まだそのなごり、あるでしょ?」
「ない、ない!」
「ぜんぜん、なーい!」
と観客からツッコミが入る。
「髪長くてねえ・・・ エメロンシャンプー使ってたしねえ。 すごくきれいだったんだから。 風は南から〜って(笑)。」
と、『風は南から』のアルバムジャケットのように、 斜め上を笑顔で見上げるポーズを取る剛。 これは、爆笑(^o^)。
「歯、出てるしねえ。へへ。 きれいな歯だった。 今もきれいだ、歯は。」
うまい。みんなを笑わせ、和ませる、MC。 みんな、一生懸命、剛の話に耳を傾けて、 楽しそうに笑っていました。
ハーモニカを吹きながら、 ギターを弾きながら、 まだまだ語りかける剛。
「その中に入っている歌を歌おう。 ねえ、そっち、遠いけどさあ、 みんなの声、聞こえるかーっ!? 聞こえるなら、いっしょに歌おうよ!」
うしろのブロックの観客に、やさしい言葉を贈る剛。 そして、今度は左を向いて、
「そっちにもあとで顔出すからよお!」
と、もう一方のサブステージ側の観客にも、 心を配っていました。
ギターが刻む、その聴き慣れたメロディは・・・
『俺らの家まで』大合唱!
この歌も、けして欠かすことのできない、 剛、おなじみのナンバー。 なにしろ、ファーストアルバムの一曲目だ。
春の風が 表通りを 通りぬけて ゆくのに 知らん顔は いじわる そろそろ 電話待ってる
「春の・・・」と歌った直後から、 大合唱がスタート。 ときおりライブでも歌われる、 『俺らの家まで』ですが、 この野外のリラックスした中で大合唱していると、 まるで、30年前にタイムスリップしたよう。 昭和の雰囲気満点でした。
A−5ブロックはけっこう歌っていたと思うのですが、 どうも、サブステージのあるA−3ブロックあたりは、 いまいちの合唱率だったらしく、
「歌えよ、おまえらあ!」
と剛に言われてました。 ものすごいくだけた雰囲気。 剛にはまったくかしこまった感じがありません。 まるでクラスメートに囲まれて歌っているみたいだ。
機嫌なおして・・・
ツヨシ!
お約束の掛け声に大きくアクションを取りながら、 笑顔を浮かべる剛。 たぶん・・・ この掛け声が聞きたい、 7万5千人に名前を呼ばれたい、 それだけのために、剛は、 この曲をやっているんだと思います。
演奏が終わって、 ハーモニカを投げ入れて、
「今度は向こうに行くよ! ゴメンね!」
と、僕らの前のメインステージを横切って、 逆側のサブステージに向かう剛。 A−6ブロックあたりは、 ツヨシコールでお出迎えしていました。
さっきのサブステージよりは、 若干近い距離でしたが、 今度は、人の頭で、ぜんぜん見えない。 肉眼はあきらめて、スクリーン鑑賞となりました。
続く
<次回予告> まだまだ続く弾き語り。 音のポジションを確かめただけで、歓声! 夏だから・・・スリーフィンガーのあの名曲。
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