奥田秀朗 講談社 2006年 978-4062132893
やっぱり面白かった。とにかくぐいぐい読める小説だ。 ハマっています。奥田さんの本
そしてどの話も会社で頑張る妙齢お姉さんたちに共感できる。 作者は男性なのに、うまいな〜と改めて思う。
私も大手から小さい会社までいろいろ勤めてきたから、女性の会社における立場はたやすくわかる。 だから、現実はこの小説ほど甘くないけど、正反対の女同士が、ちょっと歩み寄って終わる雰囲気とか 主人公がモヤモヤから解放されるエンディングはすっきりとしていい。
女は、どんな生き方をしても、もっと違う道があったのではと思うもの・・という部分があった。 多かれ少なかれあるなあ。
30歳越えて、自分のポジションがどんどん変化していくことを実感しているところも、 きっとそうなのだろうな〜と思うし私も他人ごとにしてはいけないな〜と思う。 30越えてから、職場に若い女性がいなかったので、あまり差を感じる必要がなかったせいなのだが 「ガール」に出てくる、女版伊良部先生といったら失礼だけど、自分が好きで、自分が望むことを突き進んでやってる ”お光”を見て揺れる女心はわかる。お光みたいにしてていいのか?私もよく揺れるからだ。 20代の服装をしては、若作りだと思われてみっともない、とやはり思うからだ。 でも、今を逃したら、来年になったら、もっとこの目の前の可愛い洋服は着られなくなるのかと思うと 大丈夫なうちに着ておきたいと思うのだ。
そして「ひと回り」における新人イケメン社員をとりまく女の図も。 そして若い人に気を遅れする妙齢お姉さんの気持もすごくわかるな。 若いイケメンを意識してるのは、モラトリアムというところも。
でも、暗かったり、下品だったりしないのが、この本のいいところです。
ガール
こちらは楽天
|