黒川 清 (著)日経BP社 2007年
日本の医療の歴史から現代まで思う存分書いています。
「人は必ず死ぬ」そしてその死の原因は昔とは様変わりし、平均寿命は倍になっている事実。 自ら病気になる生き方を率先して行っておきながら、病院で生きようとあらゆる手を尽くす人がいる。
それらは私もいろいろ疑問に思う。 太るのを気にしながら、食べる量を減らしもしないし、運動もしない人とかw 太るだけならいいけど、もっと深刻な症状が出ているのに、なんの節制もしない人とか・・ でも、生活習慣病とか禁煙の害について、今月の文藝春秋で養老さんたちの対談では疑問視されていたし、どうなんでしょ? と話はそれましたが、
人は欲望に弱い生き物なんですよ・・・ 私もその一員。でも皮膚とかゆみは相当辛いのでかなりストイックにやってるけどね。
医者は神様ではないとわかっていながら完璧を求める患者とその家族。 先生は聖職でないとわかっていても以下同文。
子どもが育つ環境が揺れている、子どもの教育も危ぶまれているけど そしてメディアにはいつも子どもにまつわる事件が溢れているけど
自分の子どもは特別だから、何がなんでも幸せになって欲しいから、 将来、良い暮らしを約束したいから医者にするべく頑張らせるのでしょう。
人は他人のことなら、なんとでもいえる。 でも自分と自分の家族のことになると血眼になる。
この本で、いくら「いい暮らしをしたいから医者になる、なんて下品なことをするな」と正論をいっても、 うんうんと頷きながら本を読みつつ、自分の家族は別なんだと思います。
「人は必ず死ぬもの」といっても自分や自分の家族が粗末な医療を受けたら、そんなことは遥か彼方へ飛んでいってしまうのです。
人が人である限り、こんな調子で行くのだと思います。
と思いました。
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