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No-Mark Stall *




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たかくたかくはばたく。 | 2007年02月04日(日)
さあ、行っておいで。
この手を離れたからには、けして振り返らず。
どこまでも、行ける限りの涯てを目指して。
その背の翼にとって、世界はどのくらい広いものだろうか。

青空の下に広がる血溜まりなどに気がつく必要はない。
君にとって必要なのは、ただ高く高く高く、果てのない天と、舞い上がるための追い風だけだ。
君が帰ることはなくても、僕が留まることはなくとも。
かつてふたりがいた、そして今はもう空っぽのこの場所は僕が守ろう。
そんなものにはもう何の価値もないだろうにと君が笑っても。

また笑いあえる日を愚かにも夢見ているこの心の平安のために。
君を誰より愛した僕だからこそ言おう。

さあ、何処までも行くと良い。
振り返っては落ちてしまう。
君を縛る手も庇護の手も、何もかもをためらうことなく断ち切っていくからこそ、君はそこまで高くはばたけるのだから。
written by MitukiHome
since 2002.03.30