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2003年02月02日(日)

一昨日読み終えたのが、向井万起男ちゃんの(こう呼ぶのが適切)文庫本『君について行こう』上下巻だった。

中学生のとき内藤千秋さんが宇宙飛行士に選ばれたのはとても印象に残っている。
しかし、その憧れの彼女がどうしてこんなへんてこりんな男性を伴侶として選んだろうかと、最初は万起男ちゃんが嫌で嫌で仕方なかった・・・大きなお世話だが。

そして現在。私と母の間で「万起男ちゃん」はアイドルの座を不動のものとしていた。
最高だよ万起男ちゃん!
そこまで気に入っていたのに彼の本を読む機会がなかったのだが、多分朝の連ドラ『まんてん』を見ていたからだろう、どうしても読みたくなった。

自分が本当に宇宙に行くような緊張感と、一方で宇宙飛行士の家族として大きな不安と共に見守る気持ちと、両方の感覚を味合わせてくれるような内容が事細かに描かれている。
想像以上に興味深くおもしろかった。
続編があるのを知っていたので「さて早速買いに行こうかね」と思っていた矢先の今朝、起きて階下にぼんやり降りてきた私に夫がひとこと。


「テレビ見てみろよ、昨晩からコロンビアのニュースで持ち切りだ」


まさに向井千秋さんが94年乗り込んだあのコロンビアが空中分解している映像が何度も流れていた。
チャレンジャー以後こういう事故は2度と起きないと勝手に思い込んでいた。
けれども、本の中の「万起男ちゃん」があのとき感じていたと同じような宇宙飛行士の家族の不安は決して杞憂ではないのだ、悲しいことに現実を見せられてしまった映像でもあった。

あと十数分で家族と無事を喜び、成功を分かち合えたはずなのに。
本を読んでいたからこそ胸がつぶれるような気持ちになった日曜日の始まりであった。

笑子

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