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2009年01月31日(土) 奇跡は起こる

る〜るる〜 る〜るる〜。
こんばんは。田中久仁江です。
だれだよ。久仁江。
久仁江ってなんとなく口がでかそうな気がする。
いつもの思いつきで理由はないけどな。


だからあたいが言いたいのは
る〜るる〜 るるるる〜
こんにちは。黒柳徹子です。
不思議と
2フレーズ目の「る」を一個増やすだけであら不思議。
「北の国から」から「徹子のの部屋」に大変身!
からからって「から」が二回続くのはちょっと気に入らない。
ってかこんな話をしたいわけじゃなくて
るるだよ、るる。10日周期とはいえ絶好調ですな。
いいなあ。
ネタと一緒に暮らしてるなんて。
ま、ゆみなんとこもパーカーの紐をイヤホンにする娘やら
筆箱の代わりにテレビのリモコンを学校に持っていく息子やら
母親を上回る家族がいる。

あたいもいつまでも昔の小ネタの使い回しではいけない。
おめえらいつまでもいつまでも調子に乗ってんじゃねっかんな?
いけない。芸人のネタを書くのもそろそろ控えなくては…。
そうよ。あたいは変わらなければならない。
オバマ大統領も言っているではないか。
Change!

Yes,We can!

Yes,高須クリニック!!

イエス玉川!!


っつーことで今日はあたいのウチで起こったできごとを書くことにする。

あの日、あたいは台所で夕飯を作っていた。
台所のとなりにあるリビングでは
今は短髪にヒゲとすっかり中尾彬風味になったダンナと
このあいだめでたく成人した次女と
岡山から久々に帰って来ていた長女がテレビを見ていた。

あたいが調理にとりかかってまもなくのことだった。
いきなり天井あたりから

「ガスが漏れていませんか?」

と問いかけられたのだった。


あたいの体内から出たたった一発の気体が天井へと昇っていき、
ガス警報機を刺激したらしいのだ。

しかし「漏れていませんか?」と聞かれても
確かに漏れたわけだけだし
生理現象なんだから仕方ないじゃないか。
そんなに目くじらたてなくても…と
文句のひとつでも言ってやろうかと思ってたときである。


長女が「おかあさん、やっぱほんまやったんやああああ」と
あたいを尊敬の目で見た。
あたいは気をとりなおし、
「やっと信用してくれたか。な?嘘ちゃうやろ?」と答えた。

そう。ガス警報機を自力で鳴らしたのはこれが2度目だった。

1度目はさすがに何が起こったかわからなかった。
本当にガスが漏れているのかと思ってあわててしまったが
「ピピッ ピピッ ガスが漏れていませんか?」
と一度言ったきり沈黙した警報に
もしかしてさっきのアレのこと?と思い当たった途端、
自分でも腹が痛くなるほど笑ってしまった。
それでも警報がどっかのセンターに連動していて
ガス会社の人が真顔でとんできたらどうしようかと小一時間ほどビクビクしていた。
しかし結局ダレも来なかったので
こんなおいしい話を黙っている手はないと思い
安心して岡山に住む長女に事の顛末をメールしたのである。

「さっき屁が出たらガスの警報機が鳴ったYO!」

日ごろからあたいは離れて暮らす長女との距離を埋めるべく
道端でみかけたかわいい野良猫の写真を送ったり
吉田戦車の「伝染るんです」の中に出てくるフレーズ(たとえば「なぜうちの犬噛む。犬を噛むのだあ」とか)を意味なく送ったりしていた。
そのときのガス警報機メールもその一環のつもりだった。

ところが長女の返事はこうだった。
「そんなん嘘に決まってるやん。」と、ちょっとメールでも切れ気味なのがわかるような感じだった。
あたいが、「いや、マジやから」と返しても
「信じられへん」の一点張り。

だいたいなぜ嘘メールを送って笑いをとろうとする必要がある。
しかも娘に。


思い出してほしい。
長女は高校時代、
マライヤキャリーにスカウトされただの
オーストラリアに日帰りでースメーカーを埋め込みにいってきただのと言っていた同級生のユキちゃん(だったっけ。名前調べるのも面倒だ)の話を「へええ。そうなんや」と真剣に聞いていたことを。
そんな世界を舞台にした大風呂敷と
大阪府下某市の築21年のマンションの一室で起こったほほえましいできごと
どっちが現実味を帯びていているかは鼻くそほじっててもわかるだろう。
というか、今回のあたいがなしえたガス警報機を自力で鳴らすということは、誰しもが一度はやってみたいという人類の夢でもある。
それを叶えた母に祝福の言葉を送ることもせず
一方的に疑っていた長女。
奇跡を目の当たりにして心底反省したに違いない。

そんな長女を送った数日後、
また警報機が鳴った。
ところが今度は警報が止まらない。
延々と「ガスが漏れてませんか?」と連呼している。
でも今度はあたいは無実だ。
気体どころか本体も体内から出してはいない。

違うよぉぉぉぉぉっ!!!やってねえんだよぉぉぉぉぉぉっ!!!!
信じてくれよぉぉぉぉ。
そう叫んでいるあたいを白い目で見るダンナ。
そして長女にメールを送る次女。
「おかあさんがまたガスの警報機を鳴らしました」

あたいは慌てて長女にメールを送った。
「いや、今度はおかんとちゃうんやでー。なんかお酒とかみりんとかを煮込んでたら反応するみたいやで」

長女から返事が来た。
「そんなん嘘に決まってるやん。」

結局あたいが言うことは何でも嘘やと思うんかいっ!






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