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| 2006年03月26日(日) ■ |
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| perfectの謎 |
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カズオ・イシグロの『Never Let Me Go』が届いた。イシグロのこの本は、すでにいくつものバージョンがあって、その中で一番値段の安いものを頼んだのだが、版型のところに「perfect」とあるだけで、ページ数も何もわからない状態。一体これは何?出版元のVintageのサイトを見ても出ていないし、ここは勝負!と思って頼んでいたもの。
結局マスマーケット版の普通の本だったので、ほっとした。もしかしたら紀伊国屋のバーゲンで他の版が売っているかも・・・とは思ったのだが、どうしても「perfect」の正体が知りたかったのだ。
Amazonにはたまにそういう表示があって、何だかわからないので、買いたくても怖くて買えないということがあるから、今回正体が明らかになって良かった。にしても、なぜマスマーケットと書かないのだろう?
ところで、チャールズ・ブコウスキーの 『The Most Beautiful Woman in Town and Other Stories』 を読んでいるのだが、これって今さら私がどうこう言うまでもなく、スラング連発の本だというのは、皆さんご承知だと思うけど、スラングどころの話じゃない。もろに書いてるじゃないですか!という感じ。
ところが、スラング連発の小説はあまり好きではないのに、なぜかブコウスキーは憎めない。淡々とした語りがいいのだろうか?けしてエロ小説には思えないし、汚いとも思えない。
割と好みであるスティーヴ・エリクソンの、昔の彼女とのことを書いた新作でさえ、あまり好感が持てなかったというのに、これはどういうことだろう?そのあたりに、ブコウスキーの人気の秘密があるのかもしれないなと思った。
〓〓〓 BOOK
◆Amazon
『Never Let Me Go』/Kazuo Ishiguro (著) ¥850 (★Amazonギフト券 −¥79) マスマーケット: 出版社: Vintage ; ISBN: 0307276473 ; (2006/01/01) Book Description 『日の名残り』『私たちが孤児だったころ』で高い評価を得た作家が送る、感動的な小説。心に残る友情と愛の物語の中で、世界と時間を巧みに再創造してみせる。
現在31歳のキャシーは、イギリスの美しい田園地方ヘールシャムの私立学校で、子ども時代を過ごした。そこでは子どもたちは外界から保護され、自分たちは特別な子どもで、自分たちの幸せは自身だけでなく、やがて一員となる社会にも、非常に重要だと教えられていた。キャシーはこの牧歌的な過去とはずいぶん昔に決別したが、ヘールシャム時代の友人二人と再会して、記憶に身をまかせることにする。
ルースとの交友が再燃し、思春期にトミーに熱を上げた思いが恋へと深まりはじめる中、キャシーはヘールシャムでの年月を思い返す。外界から隔絶された穏やかさと心地よさの中、少年少女がともに成長する幸せな場面を、彼女は描写する。だが、描写はそんな場面だけではない。ヘールシャルムの少年少女育成のうわべに隠れた、暗い秘密を示唆する不調和や誤解。過去を振り返ってはじめて、3人は自分たちの子ども時代と現在の生き方の真実が見え、それに対峙せざるを得なくなる。
『Never Let Me Go』は単純に見える物語だが、そこに徐々にあらわにされていくのは、驚くべき深さで共鳴する感情だ。カズオ・イシグロの最高作にあげられるだろう。
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