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2004年09月14日(火)
短編小説の愉しみ

短編小説は苦手だ・・・と思いつつ、昨年は青山先生のアメリカの短編小説を読む授業を受けたのだが、まだまだ克服できていない。

これはなぜかと考えたところ、サイトを運営していくにあたって、日記と感想文は更新の目玉になるわけだが、感想は、丸々1冊読まなければ書けない。というか、1冊を読了して初めて感想を書くに値すると思っていたわけだ。

しかし短編小説は、同じ作家の作品が1冊にまとめられたものと、いろんな作家の作品をまとめたものとがあるので、それによっても読了するかしないかが違ってくるのだ。読了しなければ、「これを読みました」とも言えないし、感想も書けない。

また、短編は、ひとつの作品で結末を迎えているわけだから、そこで一息ついてしまう。結末が納得できようができまいが、とにかくそこで終わりなのだ。そのあと、同じ作家にせよ、別の作家にせよ、違う作品を読む気になるかどうかが問題。気にいっている作家の場合は、続けて読もうと思うが、そうではない作家とか、知らない作家だったりした場合、とりあえずあとで・・・ということもしばしばで、なかなか丸々1冊読めないことが多い。ひとつの作品の終了とともに、好奇心も終了してしまうのだ。

長編なら、多少中だるみしていたとしても、先の結末に向けて目標が持てるのだが、短編はそうはいかない。本を1冊読了するためには、作品ごとに好奇心をかきたてなければならない。それに悲しいかな、短編はよほどの作品でない限りすぐに忘れてしまうか、または読んだことさえも思い出せないようなことも多いのだ。

というわけで、短編が苦手な理由を書いてきたが、苦手であると思っている大きな理由は、1作だけ読んでも感想が書けない、つまり記録を残せないという不満があるせいなのだと思い至った。だから、その不満を解消するには、その場があればいいということ。至極簡単な話だ。

すでに、バーナード・マラマッドとジョン・チーヴァーに関しては、全ての短編の感想(メモ程度にしても)を書くことになっている(完成するのはいつのことやらだが)。そこで他の短編も、感想を書くことにした。

好きな作家も嫌いな作家も、面白かったものも面白くなかったものも全部、その候補作となるが、中には書きたくないものもあるだろうから、これまで書いている読書の日記のように、何が何でもすべて書くというのではなく、書きたいものは書くというスタンスでいこうと思う。「何が何でも全部書く」というのは、マラマッドとチーヴァーだけで十分だろう。

というわけで、短編小説の感想を書く場所を作った。

「Short Stories Review─短編小説の愉しみ」

(とりあえず「BOOK SALON」「読書の日記」にリンクしてあります)

ちょうどいい具合に、マキャモンの短編小説に関する文章も見つけたので、序文として冒頭に載せておいたが、こうやって感想を書く場所ができたとなると、俄然興味が湧いてきて、苦手意識などどこへやらという雰囲気。

結局そういうことだったのか・・・。1冊読み終えなければ書けないのだというフラストレーションから、それじゃ読んだ意味がない、読み損だなどという短編小説の価値とは全く関係のないところで、ぐずぐずしていたんだなと思ったら、早く気が付けばよかったと。これまでは、短編集といえども、丸々1冊分の全体の感想を書く心構えで読んでいたので、個々の作品に気が入らないというのもあったかもしれない。

これもしばらく続けてみなければ、まだ何とも言えないけれども、とりあえず場所を作って、これまでに読んだ短編で、たまたま記録に残っていたものを収録した。短編集はあちらこちら手を出してしまうということもあるので、こうして残しておけば、途中で中断しても安心よ!といったところだろうか。

なんか、重荷が降りて、とってもすっきりした気分。これからは、苦手と思っていた短編小説を読むのも、嘘のように楽しくなるだろう。(^^;


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