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2004年05月05日(水)
孤高のカウボーイ

図書館で、<The Edge Chronicles(崖の国物語)>シリーズ2巻目の『Stormchaser』の固有名詞の対訳表を作ってきた。感想を書くときに、一緒にアップしようと思う。

このシリーズが出版されたときには、どうせドタバタなファンタジーだろうから2冊も読めば十分だろうと思って、PBも2作目までしか購入していなかったのだけれど、予想を大きく裏切って、とてもよくできている物語だったため、図書館にあった3、4作目をまとめて借りてきてしまった。でも、3作目からは手元に原書がないので、固有名詞の対訳表は途中までしか作れない。

ただ対訳表まで作っても、「ハリポタ」のように超有名な作品というわけではないから、「ゴウママネキが・・・、オオハグレグマが・・・」なんて話をしても、おそらく誰にも通じないだろうというのが寂しい。(^^;

今日の図書館での一番の収穫は、コーマック・マッカーシーの『平原の町』だろう。『すべての美しい馬』が気にいったので、この「国境三部作」も買おうかどうしようかと思っていたところ。本にはさんであった貸出票によると、2作目の『越境』も図書館にあるようだから、最終的には三部作を全部読みたいと思っている。マッカーシーを気にいるなんて、全然思ってもいなかったのだが。。。

マッカーシーは、小説を書くということに独自のこだわりがあるようで、そのため彼も貧乏だったようなのだが、それに対する姿勢がオースターとは全然違う。まさに彼が描く「孤高のカウボーイ」のイメージそのままだ。詳細はともあれ、個人的にはマッカーシーの生き方のほうが好きだ。オースターの小説は好きだが、「昔はこんなに貧乏だった」というエッセイを売るオースターは好きではない。

図書館の帰りに BOOK・OFF を覗いたら、ジョン・アーヴィングの『熊を放つ』があった。これは村上春樹訳なので(実際には柴田元幸氏を含め6人がかりで訳しているのだが)、この作品だけは何としても原書で読まなくては!と思って、今まで購入していなかったのだが、アーヴィングの作品で、これだけ持っていないというのも何だし・・・。半額だから、とりあえず買っておこうかと。

これが100円だったら、ダメもとでいいんだけれど、半額でも高すぎると思うかもしれない、としばらく迷った。というか、読まなきゃよかったと思うかもしれないというのが怖い。やはり原書で読んでから、最後の最後の切り札としてとっておくべきだと思う。翻訳で読まずにすめば、それに越したことはない。


〓〓〓 BOOK

◆BOOK・OFF

『熊を放つ』(上)/ジョン・アーヴィング \450
内容(「BOOK」データベースより)
ウィーンの市庁舎公園で出会った二人の若者ジギーとグラフ。中古のロイヤル、エンフィールド700CCを駆り、オーストリアの田舎を旅する二人が見つけたものは、美しい季節の輝きと、手足のすらりとした女の子ガレン。すべてはうまく運ぶはずだった。ジギーが、動物園襲撃などという奇妙な計画を持ち出すまでは…。瑞々しく、痛々しく、優しく、そして未完成な青春を描くジョン・アーヴィングの処女長篇。

『熊を放つ』(下)/ジョン・アーヴィング \450


◆図書館

『平原の町』/コーマック・マッカーシー
内容(「BOOK」データベースより)
1953年、十九歳のジョン・グレイディは、メキシコとの国境近くの小さな牧場で働いていた。馬の扱いにかけては天性の才能をもつ彼は、ビリーをはじめ年上のカウボーイたちにも一目置かれていた。そんなジョン・グレイディが、娼婦というにはまだ幼いマグダレーナと激しい恋に落ちる。ふたりは密かに結婚を誓い合い、ジョン・グレイディは愛馬を売る決心までする。その固い決意に説得をあきらめたビリーもマグダレーナの足抜けに力を貸すが、非情な運命はふたりを引き裂いた…。苛酷な世界に逆らい、烈しく直情のまま生きる若者の生きざまを、鮮烈に謳い上げる、アメリカ青春小説の記念碑。

『崖の国物語(3)神聖都市の夜明け』/ポール・スチュワート
内容(「MARC」データベースより)
虚空の嵐の中で崖の国存亡に関わる重大な任務を与えられたトウィッグだが、地上に墜落した時にはその記憶は失われていた―。崖の国は救われるか? 崖の国を縦横無尽に巡って展開する人気の英国ファンタジー第3弾。
※原書 『Midnight Over Sanctaphrax (Edge Chronicles, 3)』

『崖の国物語(4)ゴウママネキの呪い』/ポール・スチュワート
内容(「MARC」データベースより)
時は溯り、トウィッグの父・クウィントの青年時代。父の飛行船で空賊として活躍するクウィントは、ある日、父の盟友で神聖都市の最高位学者であるリニウスの助手として預けられるが…。人気の英国ファンタジー第4弾。
※原書 『The Curse of the Gloamglozer (Edge Chronicles, 4)』


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