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2003年07月20日(日)
許されざる者

先日、リチャード・ハリス主演の『クロムウェル』を観たのだが、期待に反して若々しいハリスだった。でも、若い頃のハリスでなくて、年をとってからのハリスの映画がどうしても観たいと思い、私の周囲ではあまり評判の良くなかった『許されざる者』のDVDを購入。今日、Amazonから届いた。

これはどうして評判が良くなかったかというと、「カッコいいガンマンであるはずのクリント・イーストウッドが、年を取って馬にも乗れないし、銃も撃てない。他の出演者も皆ジジイで悲しくなるよ」というわけなのだが、私にはイーストウッドなどはどうでもいいのであって、他の出演者もジジイだからこそ好きという異様な好みであるので、とにかくこれだけ好きなジジイが揃って出演という映画はめったにないだろうと思って購入に至った。

ともあれリチャード・ハリスはどうだったかというと、クロムウェルをそのままジジイにしたような・・・。黒髪から白髪にはなっているものの、髪型まで一緒なんだもの。しかもすぐにジーン・ハックマン演ずるサイコパスの保安官にボコボコにされてしまい、出番も少なくてがっかり。やっぱりリチャード・ハリスは、ダンブルドアが一番なのかも。

で、ジーン・ハックマンは、上に書いたようにサイコパスの保安官。正義を振りかざしているものの、こいつが一番のワルじゃないのか?という感じの嫌な役で、この人はこういう癖のある役は上手いので、それはそれでいいんだけど、でもぉ、あまりにもやな奴だったし・・・。

モーガン・フリーマンは、鳥の目だって撃ち抜ける!とライフルの腕を自慢していたものの、いざとなったら全然当たらない、ただの年寄り。という役を実に上手く演じていたけれど、上手すぎてほんとにそういう人なのかと思ってしまうほど。今度ワシントン市警のアレックス・クロス役をやっても、本気にしないぞ!途中で殺されてしまうのも気の毒。

結局、最後にはイーストウッドが昔の勘を取り戻して、悪役を一気に撃ち殺すというわけで、イーストウッド監督、イーストウッド主役のイーストウッド映画だった。イーストウッドだけがカッコよすぎ!おまけの特典映像も、全部イーストウッド。まあ、映画としては面白かったけれど。

というわけで、気が付けば、久々に西部劇を見たという感じ。最初と最後の夕焼けの景色と、冒頭の雨の中のバンジョーの音が、なんともアメリカっぽくて良かった。イーストウッドは『マディソン郡の橋』なんかより、やっぱり西部劇のほうが似合っている。


◆Amazonから

DVD『許されざる者』 \2980
出演: クリント・イーストウッド, ジーン・ハックマン, モーガン・フリーマン, リチャード・ハリス
監督: クリント・イーストウッド
内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
C・イーストウッドが渾身で描いた西部劇。かつては列車強盗や殺人で悪名を馳せていたマーニーは、今は農夫として2人の子供とひっそり暮らしていた。そんな彼のもとに、若いガンマンが賞金稼ぎの話を持ちかけるが…。特典映像を盛り込んだディスク付き。


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