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2002年06月07日(金) ■ |
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John Irving&『マンスフィールド・パーク』 |
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ジェーン・オースティンの『マンスフィールド・パーク』を読了。 オースティン六大小説の最後にこれを残しておいてよかった!
この話は感想にも書いたが、主人公の家が子沢山で貧しいため、母の姉の家で育てられる。自分の家でないことの遠慮や、すべてに控えめな態度、従姉妹たちとの差別など、親元でないための辛さが根底にあるのだが、私も状況は全く違うものの、そういったことを経験しているため、激しく同情する。
また主人公以外に、若さゆえの無分別で親を裏切ってしまう娘とか、娘は可愛いが、公正な判断で、娘が辛い思いをしなければならないのを、致し方ないと突き放す父親の態度など、何やら身につまされる思いもして、100年も昔の話なのに、とても他人事とは思えないエピソードに、胸を揺さぶられる思いだった。
それにしても、オースティンの描くヒロインは、若いのに教養も分別もあり、お行儀がよく、人の心を思いやることができ、全く素晴らしい。もちろんこういった完璧なヒロインばかりではないのだけれど、たとえそういうヒロインでも、最後にはきっと「良き女性」となるのだ。
もちろん昔の価値観と今の価値観は大いに違うし、女性としてそれを全て良しとするわけではないが、人間としては、いつの時代も変わらない価値観があるはずだ。そういった意味では、いつ読んでもけして古くならない小説だと思う。
感想は「只今読書中!」に
〓〓〓 BOOK
A Prayer for Owen Meany/John Irving U.S. 定価: $22.95 円相当額: ¥2,935 価格: ¥2,641 OFF: ¥294 (10%) ハードカバー - 544 p (2002/06/04) Modern Library ; ISBN: 0679642595 ; サイズ(cm): レビュー 内容(「BOOK」データベースより) 5歳児ほどの小さな身体。異星人みたいなへんてこな声。ぼくの親友オウエンは、神が遣わされた天使だった!?宿命のファウルボールによる母の死。前足を欠いたアルマジロの剥製。赤いドレスを着せられた仕立用人台。名人の域に達した二人組スラムダンク。―あらゆるできごとは偶然なのか?それとも「予兆」なのか?映画「サイモン・バーチ」原作。
--------------------------------------------- あああ、欲しい〜っ!!! この本は翻訳で読んでいるし、PBならそのうちバーゲンででも買おうと思っていたのだけれど、これ!アーヴィングのアップの写真の表紙を見たら、ハードカバーだってなんだって、ちょっと高いけど、でもでも欲しくなってしまう! お好きな方は拡大イメージもどうぞ。(^^;
Random House The Modern Library─John Irving
それと、ずっと在庫切れだったこれ! 買おうかどうしようか考え中。
熊を放つ〈上〉/ジョン アーヴィング レビュー 内容(「BOOK」データベースより) ウィーンの市庁舎公園で出会った二人の若者ジギーとグラフ。中古のロイヤル、エンフィールド700CCを駆り、オーストリアの田舎を旅する二人が見つけたものは、美しい季節の輝きと、手足のすらりとした女の子ガレン。すべてはうまく運ぶはずだった。ジギーが、動物園襲撃などという奇妙な計画を持ち出すまでは…。瑞々しく、痛々しく、優しく、そして未完成な青春を描くジョン・アーヴィングの処女長篇を、村上春樹の最高の訳で贈る。
熊を放つ〈下〉/ジョン アーヴィング ------------------------------------------- この作品は日本で最初に翻訳された作品なのだが、上のレビューにもあるように、私の嫌いな「村上春樹の訳ということになっている」。なのでずっと敬遠して読まなかったものなのだけど、実は村上春樹の名前は飾りもの。実際には春樹は途中で投げてしまい(「ニュアンスだけは訳した」というわけのわからないことを言っているが)、柴田元幸氏とか、現在アーヴィングの翻訳をしている人たち数人が訳しているのだ。だから、柴田訳だと思って読んでみようかと考慮中。原書は、まだ円高で500円台で買えた頃に買ってあるのだけれど。
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