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2002年04月25日(木)
SUN TEA

今読んでいる『オー・ヘンリー傑作選』の翻訳者、大津栄一郎氏について。

某大学の名誉教授であるということ以外、他には何も知らないのだが、この人にこだわる理由はひとつ。声がいいということ。前にも書いたが、以前NHKラジオの「原書で読む世界の名作」で解説をされていた時に(作品は『マジソン郡の橋』で、個人的には嫌いなものだった)、大津先生の声に聞きほれて、毎週(再放送も!)聞いてしまったというくらい、ステキな声なのだ。

ネットで仕入れた情報によると、自身の著書もあるし、私が最近興味を持ち始め、原書を何冊か入手したばかりのヘンリー・ジェイムズの訳もされているようだ。エンターテインメントものではなく、あくまでも純文学路線。岩波新書から出ている『英語の感覚』という自著には悪評もあるが、そんなことは私の声の好みには、なんら関係がない。

ラジオの解説で最も印象に残ったのが「SUN TEA」である。物語の中で、主人公の主婦フランチェスカが作っていたアイスティーのことだが、この作り方を詳しく説明してくれたのだ。

・ガラスのジャグに1ガロンの水を入れ、そこにティーバッグを9個入れて、直射日光に2〜3時間当てる。
・氷を入れたグラスに注ぐ。好みでレモンを入れる。
・作ってから3時間以内に食すべし。

詳しくと言っても単にこれだけのことなのだが、実はそれ以来、夏になるとこれを作る。いわば太陽の恵みを存分に溶かし込んだ、水出しのアイスティーというわけだ。これが美味しい!本当に太陽の恵みを感じる、まろやかで深い味の、まさに真夏の飲み物という感じなのだ。1ガロンの水と言ってもちょっと想像できないだろうが、私の経験で言うと、1リットルの水に3個のティーバッグで十分だと思う。ただし、真夏の太陽でないとだめだ。

そんなわけで、大津先生の訳書は今回初めて読んだし、他のことも全然知らないのだが、「太陽の恵み」、「アイスティー」、「真夏」といったイメージは、ステキな声とともに私の脳にしっかりインプットされていて、とてもいいイメージが作り上げられている。だからあれこれ情報を探し出して、その結果、イメージが壊れるようなことはあまりしたくない。英文学部の学生でもないし、知らなくても一向に差し支えないから。

でも、できたらもう一度先生の解説を聞きたいものだ。今度はヘンリー・ジェイムズでもいいな。いかにも学者然とした、受け狙いなど全くない、淡々とした解説が、私は好きだ。

NHKもラジオでやるからには、なるべくなら大津先生のような、自然に聞きたくなるような、ステキな声の主に解説をお願いしてほしい。アースキン・コールドウェルの時はひどかった(誰とは言わないが、ちょっとオカマっぽかったし・・・)。2500円の原書テキストが、ほとんど無駄になってしまった。作品的には、コールドウェルのほうが大津先生向きだったような気もするのだが。。。


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