チョップリン初東京単独ライブ「BOOK」@新宿スペース107。 どうも正確に書くと「初東京単独ライブ」までタイトル名に入ってるみたいです(笑)。チケットにもちゃんと書いてあるし…。
オールコントのライブです。昼・夜の二公演だったのですが、どちらも見たのでまとめて書きます。 以下簡単に。コント名は便宜上勝手につけました。
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●三日月のおっさん →西野氏:中学受験生(小6)/小林氏:三日月のおっさん 受験生を癒しにやってくる三日月のおっさんと小学生の心温まる(?)会話。 コントカーニバル(という凸劇場絡みのローカル特番)でやったときに見て以来です。チョップ本人もやるのは三度目と西野氏が言ってましたが… 最初見たとき、このネタはセットが大変なので(小林氏が高いところに登る必要がある)東京で見ることはないだろうなーと思っていたのに、最初にやってました(笑)。 が、やっぱりこれはテレビ通じて見た方がいいかも。テレビ向きのネタというか。 近くで見ると、いろいろアラが見えてメルヘンにいけないんですよ(笑)。 テレビで見たときは、西野氏の脇から煽りのアングルですごく綺麗に見えたんだけどなー。 西野氏は小6に見えるとか見えないとかそういうことじゃなくて、ただただ三日月とお揃いの黄色いポロシャツを着て現れたのにド肝抜かれました…。 「クレイジーケンバンドみたいになっとるがな」「甘噛みするみたいに弾くな!」等、下から西野氏がいじりまくり。 昼公演では小林氏がサングラスをかけておくのを忘れ(単純にミスだそうです)、また三日月をバナナにするのに(コント三回目にして)初めて成功したそうです。
●オープニングVTR 「CHOPLIN」の文字と、さまざまな色に変化するスクリーンのシンプルな映像。 夜公演のエンディングで少し話が出てましたが、昔から使ってる映像で、小林氏曰く「これからもずっとこれです」だそうです。
●ニューヨーカー →西野氏:日本人観光客/小林氏:謎の黒人 東京で一番よく見るネタ?(これかティッシュですね) ブロンクスに観光で来た西野氏が迷子になってしまい、とおりがかった謎の黒人(?)に助けてもらうというストーリーです。 昼公演で、西野氏が手ぶらで出てきたので「鞄は!?」(いつもは持ってます。鞄がないと旅行者に見えなくて不自然)と驚いたのですが、夜公演ではちゃんと鞄持ってました。これもミスだったのだろうか…
●トイレ →二人:サラリーマン 何より先に「トイレ大阪から持ってきたのか!」とそれに驚きました…。二つも。大変だ。 このネタはあんまり好きじゃないんですけど、そこまでしてやりたかったのかー。 小林氏のズボンにクリーニングのタグがつけっぱなしなのがちらちら見えて気になりました…。 このネタはいつも「用足した後に回転してペーパーを取ってはどうですか」と思ってしまいます。どうしたらいいですか?(笑) 西野氏のスーツの裾がボロボロなのはいつものことだそうです…上げる気ないんだな…
●ヒップホッパー →西野氏:サラリーマン/小林氏:ヒップホッパー オンバト落ちたネタですが(笑)、サラリーマンの西野氏が公園のベンチで休んでいるときに、小林氏の奇妙なダンスの練習を見ることになるお話。 いろんな曲でダンスするのですが、新しくヨイトマケの唄が加わってました。美輪明宏先生の歌声が…。 昼公演では小林氏が「アホの坂田」のテーマで必須のザルを取り出しておくのを忘れるというミスを。エンディングトークで西野氏が言ってましたが、小声でずっと「ザル!ザル!」と小林にささやいてたそうです(笑)。小林氏は気づかなかったそう。私も気づかなかった(笑)。 マスカットはポケットから出すときよく引っかかってますが、「デラウェアにしとけばよかった、そういう意味でも」とは小林氏談…しかしワインのくだりはいつでも笑ってしまう。 サラリーマン西野氏の態度が、ダンス大会にやや乗り気になってたのが意外でした。新しい展開ですね(笑)。
●仮装大賞 →二人:仮装大賞出場者 ここで「フロペ大阪から連れてきたのか!」と驚きました(笑)。 司会役がフロペ(フロントページという松竹のコンビ。東京の人はまず知らないでしょう…)の藤川氏で、マイクを持つ手がかわいそうなくらい震えていた…。 夜公演で、「海の幸ナポリタン」を西野氏がやたら客席を見据えて連呼するので怖かったです。こっち見ないで!!みたいな(笑)。 オチが一番というか飛びぬけて下ネタでした。嫁入り前の娘さんは笑っちゃいけません! 夜公演ではバニーガールの耳が、勢い良すぎて客席まで落ちてきちゃいました。
●出所バトル →西野氏:少年A/小林氏:少年B 私は初見のコントでしたが、この設定がとても独特で、ものすごく好きでした。このライブ中では一番面白かったです。 ※7月のチャンピオンカーニバルで下ろしたコントでほぼ新作だそう。 出所をかけてお笑いで競う(一番面白かった人が出所出来る)出所バトル。二人は鑑別所から初挑戦の「少年A・少年B」というコンビで、ずっと目に線が入り、手錠と縄を付けた状態で喫茶店コントをします(笑)。 とにかくこの西野氏のキャラがすごく良かった。口調も大好き。タカハシとちょっとかぶってるけども、調子乗ってどんどん先に説明するところとかすごく良い。 「ハンダ」とか「鉄工所」とか情緒のある単語も多くて素敵。 二人のグレーで揃えた衣装も気分を暗くしてサイコー(笑)。 目元を隠してる黒い部分がとても不安定なのですが、夜公演でハラハラしてたら案の定西野氏の黒線が落ちてしまい(!)、西野氏は完全に開き直って演技してました。ただやっぱりちょっとテンパってた感が。 「知り合いに頼んで銃を仕込んどいたんじゃい、(『知り合い』という単語に客席失笑)なんや、『知り合い』じゃい!!」(笑) あと腰についてる縄を舞台袖から引っ張ってるんですが、そのタイミングにダメ出ししてました。「今引っ張ったら意味変わってくるやろ!ちょっと出て来い!」と西野氏が強く引っ張ると…さっきのコントでのバニーガールの格好のまま縄を引っ張ってたフロントページの益田氏が。 西野氏曰く、「こんな看守おるかい!」(笑)。
●ホモワールド →西野氏:フレッシュマン西野/小林氏:先輩サラリーマン これは噂で聞いてて見たいなぁと思っていたネタです。でも思ってたほど激しくなかったな(笑)。 サラリーマンの小林氏が後輩の西野氏に片思いしていて、彼にアタックするというストーリー。 小林氏、あーゆー格好すると結構似合いますね。着崩したスーツ姿というか。 フレッシュマン西野くん(と小林氏が言及する)は、銀縁のメガネなのですがまたこのメガネが例のヘンなカタチのメガネでね…ここはカッコいいメガネかけてもいいんじゃない?とメガネ好きの私は思うわけです。 「コピーをとってくれないか」のくだりはとても好きです。「明日も。明後日も」。素敵!
●バスケット →西野氏:チンピラ(タカハシ)/小林氏:バスケット選手 これは東京では「退屈貴族」でオンエアされたネタ。ビデオにも収録されてます。 何故かチンピラがタカハシ氏(という西野氏のキャラ。本当は別のコントに出てくる)で、衣装もファーが着いてました。この夏の盛りに… 小林氏が胸元や袖のくりが大きく開いたバスケのユニフォームを着ていたので素肌が見えるんですが、胸にぐるぐる巻きでマイク貼ってるんですね。大阪のお友達に聞いたらそれが普通みたいでしたけど…東京じゃそんなことしないよー(笑)。 ※少なくとも私が見てるライブではしてません。マイクあんなとこつけるから、服に擦れて雑音が入るんだと思うんですが… 小林氏の投げたボールを、どの球でも(って昼夜二回だけだけど)片手で事も無げに受け取る西野氏が素敵過ぎました。さすがバスケ好き!!
●SONY →西野氏:リクルーター/小林氏:人事部長 このネタが長くて個人的にはちょっと…でした。 ソニーに入社面接を受けにきた西野氏と、破天荒な(というか自由な?)人事部長の小林氏のやりとり。 「ソニーは自由なんだ!!」には笑ってしまいました。 世の中のソニーに対するイメージってそういう感じなんですねー。 SかMかでどう答えるべきかはすぐに読めちゃって残念。「ハードに三菱を選んだ」は面白かったんですけど、とにかく何をしたいのか全然分からなかったです(笑)。西野氏も土管に横から入ってるし。どんな土管だよー。 夜公演、西野氏がドアノブに手をかけたまま、ずっと暗転が明けないので「小林氏が準備に手間取ってるのかなー、じゃがりこが見つからないとか?」と冗談半分で思ってたら本当にそうだったそうです(笑)。裏で大騒ぎでじゃがりこー!と皆が探していたそうな… あと夜公演、西野氏ネクタイしてなかったですよね…ネクタイっていう台詞あったのに。
●テポドン →西野氏:浪人生 直前のSONYネタがあんなに長いのに、このネタは対照的にものすごく短い(笑)。 浪人生(京産を二回落ちたってのを関東で言うとどこらへんになるのかなー。亜細亜大を二回落ちたって感じ?)の西野氏がテポドンを阻止するお話。西野氏しか出てません。 夜公演の顔が怖かったです(笑)。 これ、ネタ自体は特に感想ないんですけど、その短さで笑っちゃうの。終わられたよ!!みたいな(笑)。かなり置いてけぼりになった感で。
●小林の姉ちゃん →西野氏:中学生/小林氏:小林のお姉ちゃん 最後のネタ。これもコントカーニバルでやってたコント。 西野氏が親友の小林氏の家に遊びに来たところ、小林氏は不在で「とにかくヘン」なお姉さんと二人きりになってしまう…というもの。 オチは大好き!可愛いじゃないですか。それまでの奇行が帳消しになる可愛さですよ(←言い過ぎか)。 最後に小林氏がマヨネーズをこぼしまくりで、西野氏が暗転直前に駆け込みツッコミしてました。舞台汚してしまいましたけど、最後のコントでよかったね(笑)。 このコント見る度に思うのですけど、ケチャップとマヨネーズ合わせたらオーロラソースですよね?そういう問題じゃない?(笑)
●エンディングVTR 前回の単独公演「ROSH HOUR」でのエンディング映像の流用でした(笑)。私は噂の映像が見られて嬉しかったですけど。 全然事情を知らない人は分からないですよね、あのワンちゃんが西野氏の愛犬の「ロッシュ」ちゃんです。なのであんなに溺愛丸出し…ロッシュはあくびしてたけど(笑)。若干古い映像なんで西野氏も毛糸帽子かぶってます。
●エンドトーク 小林氏は白Tシャツに黒パンツ、西野氏は最後のコントの衣装のまま(=学ラン)ご挨拶。 小林氏が緊張して間違いまくりだった話や、会場の場所が分からずアルタまで行ってしまった(西口と東口という概念自体が分からないみたいでした…)こと、フロペの紹介など。 最後は西野氏の「また皆さんと新宿でお会いしたい!」(シティボーイズでの大竹まこと氏の恒例の挨拶のマネ)の一言で。ていうか次回も新宿なんかいな、じゃあ(笑)。
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あとはいくつか気づいた点を。
★ナンダカンダにも書きましたけど、お客さんが少なかった(関係者席がものすごく多かった)のが残念でした。大阪から来た人も結構いたでしょうから、純然に東京での新規顧客がどれぐらいいたのかなぁと…。 大阪からのお客さんの割合はチョップリン本人も気にしているようで、直接客席に聞いてました。手上げてない人もいると思いますけど(笑)。 前から言ってますが、とにかく松竹が宣伝しなさ過ぎ!本当に知る人ぞ知るライブって感じになっちゃって残念…。もっと多くの東京のお笑い好きに見てほしかった。
★私はどのネタをやるのか全然予想はしてなかった(既存ネタをやるってのは聞いてました)んですけど、見れば見るほど「そのセットも大阪から持ってきたの!?」と驚くネタが多くて…。トイレ(本物を二台)はもちろん、SONYの土管(ハリボテだが人が入れるサイズ二本)、三日月も持ってきたらしい…あんな大きい(小林氏が乗るくらい)のに! コント芸人にはセット(とか小道具)は必須ですが、それを運ぶのも大変なわけで、結構そういうのを考慮せずに自由にネタ選び出来たのね…と思うと、チョップって結構松竹に甘やかしてもらってんだよなーと思います… ※そもそも「三日月のおっさん」を初めて見たときの私の第一印象は「東京の合同ライブでこのネタやるって言ったら怒られるだろうなぁ」でした。 フロントページも別に連れてこなくても…と正直思いましたが、「連れてきたい」と思って連れて来られるのがすごい。ただフロペはチョップとは別で夜行バスで帰るそうです(笑)。
★夜公演で「シンプルにしてみました」とオープニング映像と幕間の映像(こちらも文字が出るだけ)について触れてましたが、アンケートに何か書かれたのでしょーか。 私もあれはちょっとシンプル過ぎるなーと思ってました。てか正直手持ち無沙汰です、あの時間… 私が好きなコント芸人さん達は幕間にもちゃんと凝ってるし、それが自分の中で当り前になってるんだなーと再認識。 ただ、エンディングVTRが使いまわしなのはどうなのかなーと。前回の単独のものですから冬の映像ですし、あれ。新しく作る気は全然なかったんだ…とちょっとがっくり。 ネタはベストで揃えたい(=既存ネタのみになる)のは分かるけど、だったらせめて映像だけでも新しく作ってもいいと思うんですが。作る暇もないくらい忙しくはないでしょう、チョップはまだ…。 これまでの単独で作れたエンディング映像が何故東京初単独で作れないのか? そこまでは気合入ってませんってこと?(笑) フォローする意味で書き足すなら、幕間がそういうシンプルな処理だったので、その分早着替えは頑張ってたと思います(笑)。「まだ着替え終わらないのかよ!」というほどの時間はかかってませんでした(たまにありますよね、そういうライブ…)。
★上に書いたことと少し重なりますが、「会場に辿り着けず迷子になった」はすなわちライブ当日の朝に東京に着いたってことですよね…。前ノリで下見・もしくはゲネもしてないのかーと思うと、今回のライブはそんなに重要な位置づけではないのかなとも思ったり。台風で新幹線が動かない恐れもゼロじゃなかったんですし、松竹のマネージメントはホント…いい加減ですね…。
★関係者席(約半分ぐらい。昼公演のが多めだったかな?)には、きたろう氏・東京ダイナマイト・オバドラ石野氏などを見かけました。お花は、シティボーイズ・中村有志氏・YOU姉さん・笑いの金メダルなどから。YOU姉さんはお花までオシャレでした… 物販は「凸劇場」のビデオのみ。
まぁ何はともあれ、チョップリンの初東京単独は無事終了! 今後は地道に東京の合同ライブなどに参加して、顔を十分売ってから次回の単独をするもよし、客入り関係ナシに定期的にライブを打って口コミに賭けるもよし(笑)。 とにかく今後も東京のお笑い好きの人たちが生のチョップリンを見られる機会を作っていってほしいです。切実に。 あと次回はもう少し事前にちゃんとプロモーションした方が…(笑)。 |