劇団乙女少年団「ガーベラ」WEST SIDE@全労済ゼロホール。
ベルベの最後の公演を見に行ったのが最後で、乙女少年団に参加するのは初めてです。 前から一度見なきゃなーとは思ってたんですが(正確にはクラブハイツに入ってみたかった…)、今回はゲストに浅越ゴエ氏とイヌニャーが参加するということで行かねば!!と腰を上げました。 ちょっと気合入れすぎて席が前過ぎてしまいましたけど…
楽日の夜公演を取ったのですが、昼はこの日が家城氏のお誕生日ということで、生誕祭というイベントをやってたそうです。 (私は不参加。チャイマ山本氏が見たかったなー)
以下、まだEAST SIDE(会場をいつものクラブハイツに移しての公演。出演者・演出とも若干変更予定ですが)が残っているのでネタバレ対策として反転します。
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ストーリーは、簡単に言うとイタリアの女スパイ「ガーベラ」(家城氏)が日本に潜伏している間に、矛盾谷という地域の人たちと親しくなってしまい、サンサン様という谷の守り神(?)の暗殺という任務と板ばさみになってしまう…というものでした。
最初に「時代考証はデタラメ!」と言い訳されているように、ストーリーは正直デタラメでした(笑)。 まぁそれほど高い完成度は求めてないつもりなんですけど、それでもちょっと破綻し過ぎてるというか… 浅ゴエ氏の役、「未来から来た野性のサラリーマン」ですよ!タイムトラベラーですよ!!(笑)21世紀の演劇とは思えない…
あとベルベのときもよく言ってましたが、とにかく出演者が多い!! 人数が多くて、それぞれに見せ場があって、全員がストーリーに絡んでいて…というのはかなり高度な技術が必要だと思うのですが、正直フォローしきれてない部分が多かったです。 物語の途中で、矛盾谷の部族衝突の原因として登場人物が二人死ぬんですけど、その二人に全然思い入れがなくて(笑)。 今まで名前がちらっと出てきて、ただ舞台に立ってた程度の役の人なんだもん… なんかちゃんとしたエピソードの一つや二つあったならまだしも。 賑やかし要員としてしか見てなかったので(←ヒドイ)、あまり感情が動きませんでした。
ショータイムが皆無なのも致命的でした。あれ、クラブハイツでもやらないつもりかしら?? ベルベやオトメメンは、ショー要素がすごく重要な位置を占めてると勝手に思っていたので、いくらマッキーに気兼ねしたとは言え(笑)全くやらないという決断はどうかと思いました… 結果、全部演劇になってしまって、かなりがっくり。 華やかな舞台が見たかったなー。
と、ここまで結構文句書いちゃいましたが、結論として言うとかなりゲストで楽しめました。 新生イヌニャーは見るの初めてで、しかも山内氏が参加してたのでとても驚き(山内氏は裏方に回ると言って卒業式イベントをやったのです。私チケ予約してたのに仕事で行けなかったの…)、そしてとても嬉しかったです。 私は正直イヌニャーは宿野部氏派だったのですが、新しい三人もいっぱい合体してくれて、堪能しました。 たいがぁ氏の髪型がちょっと個性的になってたので驚いたのは置いといて(笑)、山内氏が積極的にアドリブ(?)挟んでたのもすごく楽しかったです。 途中でトレードでメンバーが代わるシーンで、なかなか合体出来ずにしどもどしてるところもすごく可愛かったし、舞台上にゴエ氏がいないときはずっとイヌニャー見てました(笑)。
で、メインの浅ゴエ氏。登場は結構遅かったのですが、後半ものすごい重要な役で、あんなに出てると思わなかった(←エレキ@空雲一座で懲りてた)ってぐらい出づっぱりでした。 ていうかあんな重要な役をEASTでは役者変えるの!?ってぐらいキーパーソンでした。 役どころとしては、矛盾谷にいる野生のサラリーマン(合計三匹)で一番偉いサラリーマン。ネクタイの大きさでその階位が示されるので、ものすごい幅広で長いネクタイをつけて登場します。 しかも衣装が茶系のスーツで、ネクタイもそれに揃えて茶色と白のボーダー。普段、紺〜黒系のスーツの浅ゴエ氏を見慣れているので、茶系が目に新鮮。茶系スーツも似合ってて素敵でした。 あと、髪型がいつもと違って、ソフトに真ん中分けされてました。ちょっと見慣れない感じ…。
出番が多いだけじゃなく、ちゃんとネタの時間もあり、舞台上部にあるDJブースにて「しっくりこないニュース」を結構長いバージョンでやってくれました。 しかしあの高いところにあるDJブースに浅ゴエ氏が上るなんて…とハラハラして見てました。スーツ+ビジネスシューズで暗転中にあの工事現場の足場みたいなパイプ上って、怪我でもしたらどうすんの〜!と。 しかも家城氏本人は結局あそこに一回も上ってないんですよ!!(笑)
ネタ以外にも、「出来るサラリーマン」のパフォーマンスをやってくれる時間があって、それもとても素敵で見惚れました。 最初は、他の野生のサラリーマンのパフォーマンスを見て添削して、その後に電車乗るところ(混雑した電車ではちゃんと一旦下りて他の乗客を下ろす!!)から億単位のビジネスのプレゼンが成功して(笑)、摩天楼に向かって日本経済への想いをぶつけるところまでの模範演技を! そこでメガネを外した浅ゴエ氏も見られたので、本当にお腹いっぱいでした(笑)。あー、素敵!
あとはエロちっくな浅ゴエ氏も見られましたよ。野生のおかまちゃんをサンサン様(これが川ちゃん)を呼び出すために利用するんですが、そのあしらい方がものすごく大人なの! 胸元に手を入れてるのは別にどうでもよかった(いや、良かったことは良かったけど)んですけど、「先にお風呂に入ってなさい」とか「先にベッドに行ってなさい」とか、そういう大人の男の余裕の台詞にシビレました(笑)。あはは。
結局、先述のとおり浅ゴエ氏は未来から来たサラリーマンで、家城氏扮するガーベラの邪魔をして、サンサン様暗殺を断念したガーベラを殺してしまうんですが… 結構ね、最後の最後に浅ゴエ氏が言い捨てた「ああ、これがやりたかっただけのための」という台詞が、この「ガーベラ」という舞台を的確に表していると思うんですけど。 家城氏の中にあーゆーゴールがあって(ゴールの是非はまぁ置いといて)、そこに向かって物語を書いてたみたいな舞台でしたねー。
他にも浅ゴエ氏は結構的確な指摘をいくつかしていて(笑)、「ここは何でもありなんですか」とか「普通日曜の昼はマチネをやるのに、生誕祭ねぇ。大してプレゼントももらえないのに!」とか劇中で厳しく言ってました。敵役だったからなのか?(笑) それでも外から来た「プラン9の人」としては、オトメメンをそういう風に冷静に見てしまうのもしょうがないと言えますよね…
一緒に見に行ったあさちゃんも言ってましたが、家城氏のガーベラのルックスもイケてませんでした…もっと可愛くなると思うのになぁ。 衣装もカツラ(ものすごいオレンジ色のボブ)もあまりハマってなくて…全然イタリア風じゃないし(笑)。 大和(吉村氏)の衣装+メイクもなんだかなーという感じでした。ココリコの遠藤氏がコントでやるみたいな顔に仕上がっていた… 小道具で一番好きだったのは、ドングリの盾でした。ハギレをパッチワークしたみたいな上部の飾りが可愛いの。 風吉・雷蔵の刺青のデザインも良かったんですけど、舞台中盤、汗でハゲてきちゃってちょっとみっともなかったかなー。
音楽はスピッツの「ガーベラ」が主題歌(?)でした。耳に残ってしょーがないって感じでしたが、これはスピッツがすごいのであってあんましオトメメンは関係ないし(笑)。 音楽の力ってすげーなーということです…
あとゲスト以外で良かった人は、雷蔵を演ってた竹永氏と、野生のサラリーマンで一番若手だった堀部氏でした。 竹永氏は髪型が良かったんで(笑)。可愛かったです。顔変わりました?私が覚えてる顔と全然違ったんですけど。別人?? 堀部氏はスーツだったから…(スーツだったらなんでもいいのか私は)。 前にベルベを見たときは、菊地氏がダントツで良かった(林氏以外では)んですが、今回出番なしで、公開ゲネで浅ゴエ氏の役をやってたそうです。ちょっと見たかったかな…
----- という感じの「ガーベラ」でした。 辛口で申し訳ないですが、次回もゲストがよっぽど好み!という人じゃないと行かないと思います… 家城氏ファンにはいいのかも。あと吉本の若手好きな人…。
とにかく、浅ゴエ氏のゲスト出演が見られて本当に良かった! 関東の浅ゴエファンは行くべきでした。どこでも今後放送ないですよね?? 大人な浅ゴエ氏を皆さんに見てほしかったのですが… |