ラーメンズの公演「ATOM」@新宿シアターサンモール。
正直言いましょう、ここのところのラーメンズの公演は、昔ほどの勢いがないなぁと思ってました。 いつもなら2回分取るチケットを、今回の公演では1回分だけ。 過度の期待をせず、心の準備もそこそこに。 劇場に向かったわけですが。
なんと、今回の「ATOM」、かなり盛り返しました。 面白かったよ!良かったですよ!小林氏にやられたよ! 以下はさっくりと感想。 (コントタイトルは適当です)
----- ●完璧な人間 私の苦手なシュール系の話でした(笑)。こういう関係性のみで成り立ってるやつが苦手なのですよ、私は…。まぁラーメンズの公演の一本目はこういうのが多いのは分かっているのですが。片桐さんが顔真っ赤にしていろんなことを否定している様がやや怖かった。宗教の話になんのかと思いきや、そうでもありませんでした(笑)。
●落語 私はこれが一番好きでした。これはよく出来てて、長さも丁度良かったと思います(ややくどいところもあったけど)。二人で上座に上がるっての、思いつかないと思う、普通…。なんか落語に詳しくない私達の、落語に関するうっすらした常識の枠を壊してくれた感じで、とても興味深かったです。褒めすぎ?(笑)そして、あの眼鏡は昇太師匠だよねー。
●来てるな、未来 「夏への扉」の日本版?これも面白かったです。見ながら、一連の拉致疑惑がヒントになってるのかなぁと思ったりもしましたが。30年前の世界から来たにしては片桐さんの口調が若いとこもあったけど(笑)、過去の人が過剰な未来を期待している様は面白かったです。AIBOは確かにボールを持ってきたりしないよ。 しかしママはヒドイ。少年の気持ち考えてやれよぅ。
●ギリジン 何にも考えないで笑えるこれが入ってて、すごくバランス的に良かったと思います。客席にいた子供がすごく笑っていた…。片桐氏の歌もよかったですよ。ホントに最近の歌はあんなんばっかだよ(笑)。
●体育館 これは長かった〜。小林氏が片桐氏を延々待ってる間がとても長かった。いろいろやってたけど、それにしても長すぎる。ラップやりたいのは分かりましたけども(笑)。 「中身には興味ねーから」という言葉がひっかかってたので、オチは結構すんなり分かってしまったのですが、結局なんで小林氏を一人にしたのかは分かんない。なんでだろ?
●アトム もうこういう「少しおバカな片桐氏を愛玩動物のように愛しく扱っている」という構図を、小林氏が愛しているとしか思えない(笑)おなじみのパターン。それでも、全体的に良い短編小説を読んだような、素敵な後味でした。不思議。最後の窓の外を二人で見上げてる構図も、すごく美しかったです。ライブの最後に相応しい終わりだったと思う。拍手したくて仕方なかったです。 ----- 全体的な感想。
1つ目。全体的に長かったです。一つ一つのコントが長い、というか尺を取るために無理やり付け足したり伸ばしたりしてるのでは?と思うところが多かったです。ビデオにするためにやむなしなのだろうか?
2つ目。…これは個人的なことなんですが、ものすごく自分と共通点みたいなのがあっていろいろドキリとしたところがありました。小さいことなんだけどね。AIBOのとことか、田舎から東京へ出ていってて学校に戻ってくるとことか(ここ最近の日記参照・「3人だけのオーガニックカフェ」に書いてたことともちょっとつながってるところがあった)、アトムの年齢とか、落語もこの間のM-1の感想でおぎやはぎについて書いたことを少し思い出したし、やたら写真撮りたがってるところとか(笑)、とどめは「暮らしの手帖」ですな。 このライブ見に行ったときに鞄に「暮らしの手帖」の本が入ってたの、私(笑)。いきなりライブ中に言われてドキーンとしたよ(笑)。この本、ものすごく良書なので、後日日記でご紹介いたします。
3つ目。最初にも書きましたけど、ここ最近のラーメンズの公演の中でピカイチでした。ネットでの評判はどうも賛否両論みたいなんですが、私は「雀」や「cherry」よりは断然こっち派です。 アトム、というタイトルもとても自然にコントの中に溶け込んでいるし。
長いコントが多かったので、本当に少し演劇寄りに感じました。 そして、笑い以外のものが結構含まれていて、「笑い」というものの機能(小林氏風に言うと公式?)だけを料理してた以前のラーメンズのコントよりも、小説っぽくなってると思います。厚みが増して、すごく良かった。 さっきも書いたけど、久しぶりに「拍手を送りたい」ライブでした。 さすが小林氏、という感じ。 次回がものすごく楽しみです。
----- ●おまけ
サンモールの看板(笑)。他に撮るものなかったのかよ!
帰り、タカシマヤ方面通りました。サンモール帰りなのにムーンの前で撮影とはこれ如何に。 映ってるのはちづちゃんじゃないですよ、さて誰でしょう?(笑) |