ああ、と思わず声をたてたのはひとつの苺を白い黴が一面に蔽っていたからだった周りに侵蝕した それをひとつひとつの苺の肌を削ぎ落してゆくまぎれもない傷口であらわな肉が剥き出しになるその濡れた切り口もまだ生きたままの苺だった