明るい強い日差しの下で、切り取られたように、残される影。いつもの風景が、知らない世界のように見える。まっすぐに延びた道路や、木漏れ日の映る小道や、駅やビルの群れも、みんなどこかよその世界のようだ。わたしたち二人で行くことができるだろうか。あなたを待ちながら、想像してみる。そこに迷い込んだわたしたちを。