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   Written by なお。
◆日記『心地よい孤独。』◆
孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。
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byバルザック
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2006年04月19日(水)
「女から金を搾取すべし」(『不道徳教育講座』三島由紀夫著)


昨夜に引き続き、以下、『不道徳教育講座』三島由紀夫著(角川文庫)より引用しメモ化。キーワードは「経済的主権」と「性的主権」「男の危機を乗り越える方法」という感じです、はい。

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『女から金を搾取すべし』

(略)性的主権と経済的主権を、共に握ることは男性の叶わぬ夢ですが、この考えがまちがっていはしないか。


資格もないのに両方握ろうとするから、女性にバカにされるのである。実際は性的に女性を征服するなどというのはバカげた妄想で、女というものは、特殊な条件でなければそういう男性の妄想に屈服しません。要はそういう特殊な条件を創造することにかかっている、と私は考える。


現代の多数の女性は、経済的主権のあやふやな男性に対しては、たとえ性的満足を彼から得ていても、彼の性的主権というものを心底認めていない傾きがある。しかし男はあやふやなまま両方握ろうとするから、さっきの青年のように恥をかくのです。


ヒモはちがいます。ヒモは経済的主権など屁の如きものと思っていて、経済的主権をまったく持たぬのみかそれを軽蔑している男を仰ぎ見て、女は性的主権を喜んで捧げるのです。彼は彼女には、性の権化、男性の権化に見えてくる。威張り返って金を搾取する男に、彼女たちは“征服されたように感じる”。なぜなら彼の主権には何らあやふやなものがないからだ。


女はあやふやなものに敏感です。あやふやなものを嗅ぎつけると、すぐバカにしてかかります。経済的主権のあやふやな、現代の大多数の男性は、同時に、その性的主権もあやふやなものと見られつつある。これこそは男性の危機である。


(略)私の月並みな教訓は、一生たいした収入も持てそうにない青年は、経済力のある稼ぎ手の女性と結婚して、せめて自分の性的主権を、男性的威厳を確保すべきだ、ということです。(p49−51)

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