「オン・ザ・エッヂ」(=On The Edge、境目に、瀕して、興奮して、ピリピリしてという意味)という名前の株式会社があった。現在は社名変更し、今年の4月から「エッヂ」になっている。
☆『エッヂ株式会社』
http://www.edge.jp/社名には経営者のパーソナリティが端的にあらわれる。エッヂ社の事業内容や収益性は横に置いといて、私はこの社名が非常に好きだ。始めて聞いたときから心惹かれた。リスクを取れる会社だろうことが想像できたから。
数年前は有限会社だった。
昨年からM&Aを重ね、今や世界を目指せるポジション獲得に成功している。ちなみに本日の株価は前日比+27.21%、+20000円高。
何でこんなコトを考えたかというと「株買おうかなぁ」と思っているからではなくて、
『ソロ―単独登攀者・山野井泰史』丸山直樹(著)を読んだからである。
山野井氏は徹底的に「ソロ」にこだわる登山家である。
たった一人で世界の山に挑む山野井氏は、一般的に考えれば必要以上にリスクを取りすぎているように思える。彼のやり方は、本文中にもある通り<最も死に近い方法論>に見えるかもしれない。
しかし彼は言う。
<山に登るのになぜ安全を求めるのか?>
私にわかるのは、彼は山に関する何もかもを恐れてはいないということ。彼は『孤独』を楽しんでいるのだということ。
『孤独』を恐れる人は多い。
けれど、本当は非常に心地よいものだ。
もし『孤独』を「寂しい」と感じるなら、それは「lonely」ってこと。他者がその場を去り、自分が取り残された感覚。
もし『孤独』を「つらい」と感じるなら、それは「isolate」してるってこと。学校や職場という共同体に属しながらも何故か足を引っ張られているような、自由を奪われているような感覚。
もし『孤独』を「心地よい」と感じるなら、それは「solitide」ってこと。
山野井氏のように、危険だと誰かに止められても、自発的に縁(=edge)に向かっていく状態。
何故か今、前の恋人を想った。
彼は自国に帰って兵役に就いている。
あの人は今、どんな『孤独』を味わっているのだろう。
また会うとき、どんな人になっているのだろう。
とにかく生きていてくれたらいいなと思う。