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   Written by なお。
◆日記『心地よい孤独。』◆
孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。
しかし、孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。
byバルザック
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2003年06月30日(月)
世界のために涙する。

日曜日、お会いしたかった人に会えた。
マツヤさん、貴重なお時間を1日半も割いていただきありがとうございました♪
マツヤさんのページはこちら。
http://www1.ttcn.ne.jp/~lovecomibaraki/tg.top.htm


私は未知の人に会うことが非常に好きである。
いくつもその理由は思い浮かぶが、その根にある理由は、相手と自分の思考が交差する場だと感じるからかなぁと思う。

で、マツヤさんと話しているうちに、いくつかのインスピレーションを得ました♪(←マツヤさん、サンクスです!)


マツヤさんのやりたいことのひとつを分類すれば『医療現場の改革』といえる。それも、「制度」というマクロ的視点からの改革ではなく、患者、経営学の文脈でいえば「顧客」の視点から発するミクロレベルな改革である、と勝手に理解している。


これは私の性なので仕方ないのだが、このお話を聞き終えた瞬間、経営学を学ぶ者として、個人投資家として、そして消費者としてこのプランを多面的に判断していた。(←勝手にすみませんです。)


で、結論はマツヤさんにも告げたと記憶しているのだが、一応書いておくことにする。


「イケます!!!!」


もちろん不足する部分も見えた。話を聞いて「見える分だけ」は見えた。


どういった形態で実現するかという点については、本人に任せるしかないけれど、ビジネスとしてやると決意したなら、十分可能であると確信した。そう決めた後は、どれだけ他者の心を動かせるかだと思うし、動かせるだろうビジョンは十分あると思われまする。


と、こんなことを書いているうちに、またしても思い知れされるんだよな。
私はビジネスという道具が好きだってコトに。
色々な道具を試してみたけれど、特に「ビジネス」と「コトバ」が自分にフィットしていると感じる。


そして、最近自分にとっての「ビジネス」の意味がわかってきたように思う。それを端的にコトバにすれば以下のようになる。


<他者を手段としてのみならず同時に目的として扱う>ための道具。


これはカントの言葉で、柄谷行人氏はこの言葉が現代に必要とされている理由を『倫理21』で何度も述べている。


柄谷氏の指摘する通り、資本主義は<他者を手段としてのみ>扱ってきた。
だからこそ、労働者としての個人は、得体の知れない「気持ち悪さ」を味わってきた。資本家にとって、労働者とは『手段』でしかなかった。

ここ何年か「資本主義」に悩まされてきた。
何故なら、私は「ビジネス」という道具を愛し、「投資」という手段に携わっている人間なのだから。
そして、旅と人との出会いを通してグローバリゼーションを知り、資本の脅威を知り、日本はカネが無ければ消滅する国であることを知り、その国に住む自分は恐ろしく傲慢な人間だと思い知らされたのだから。


が、コトバにできる答えがやっと見つかった。


資本主義を、言葉や論理で否定するのは簡単だ。
が、実態のレベルで否定することは不可能だということだ。


「金持ちになるために日本に来た。」と笑顔で言う中国人やインドネシア人、マレーシア人、フィリピン人。すべて私の周りにいる人々だ。彼らの夢の根底にある資本主義を否定することは私にはできそうにない。


できるとすれば、<他者を手段としてのみならず同時に目的として扱う>ビジネスをすることなのだと思う。


池澤夏樹氏の『世界のために涙せよ 新世紀へようこそ2』を読んだ。
メールマガジンも読んでいるのに、またしても涙した。
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