もう、いいんだな。 どうしようもなく、まぶしいものが、いやおうなしに降ってくる。 たまたまひらいてしまった胸に、飛び込んでくる。 だったら、もう、ゆだねておけばいいんだな。
通り道だとして。 通り道であったとしても。 触れられたことをただただ喜びたい。 ありがとうっていいたい。 好きはいつもごめんなさいだった。 うれしいはかなしいだった。 近づくほどにさみしかった。 そしてそれはまだ続くんだろう。 どこへ向かっていくのかなんて、また離れていくのかなんて、そんなこと。 たしかにひとつの土の上にあって、ひとつの空の下にあって、すべてはその間の出来ごと。 だからなんどでも出会えるのだし。 通り道だから、また、交わることもあるのだし。
なにもかも、たまたまの出来ごとだから。 でもいまでしか、ありえなかったことだから。
好きはいつもごめんなさいだった。 でも、いま、好きっていいたい。 ずっと好きでしたっていってみたい。 ありがとうっていいたい。 うれしいことがせつなくて、でも、もう、かなしくないって、いっても、もう、いいんじゃないかな。
まぶしくて痛くてきらきらはあたたかい。 憎まれぐち叩いてわらいたい。 何が起きているのかちゃんと見届けたい。 いまならわたしに間に合う気がする。
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