感動は、生もうとするものじゃないな。 そんなおこがましいこと。 あらためてわかった。
ただ、飛ぶ込むだけ。 自分が、飛び込むの。 自分が先に飛び込んで見せて、そこにあるまだ見えないものに手を伸ばすの。 その勇気に打たれるんだ。
そして、決してのみ込まれない。 波にのまれない。 どんなものに出会っても、落ち着いて観察して、味わって、確かめて。 そのために立つのだし、そのための力なんじゃないか。
ここを否定してどこかにいこうとしても、だめだ。 ましてやどこかへ連れて行ってあげようなんておこがましい。 ここにいる人たちとその場を分かち合うこと、そこに重ねるように見たい景色を連れてくること。 そしてそれは決してひとりではできないということ。
そう、 決してひとりではできなかったということ。いつも。いつも。 たとえそこに物理的にだれもいなかったとしても。
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