ソラのミツカ
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結局、その3は自分でも長すぎると思ったらしい。
『僕でも嫌だ。身内でも気を遣うし、長すぎる』
とのことだ。
さらに、私の本気を嗅ぎ取ってもいて、
『ミツカ、ひとり暮らしする気でしょう…何かそんな気がする』
と言ったり、
『ミツカと別れたらもう今みたいなご飯が食べられないんだなーと思うと
すごくイヤだった』
と言ったり、まぁそれなりに別れたくないという意志も湧いたらしく。
お姉さんに、ちゃんと断わりの電話を入れたらしい。
数日ならいいけど、10日まるまるはさすがに無理だ、と。
私も休日だけならと腹をくくったわけですが…。
お姉さんは逆切れした。
『じゃあもう行かない!』
と言い出し、
『飛行機キャンセルしました』
という当てつけのようなメールまで送ってくる始末。
しかも、どうやら私だけが嫌がっていて、その3に断らせていると思っているようだ。
こんなメールまで来た。
『前回、帰る日に(小鳥さんに)駅近くまで送ってもらいましたが、決して、
「またどうぞ〜」の雰囲気も言葉もゼロで正直寂しい思いをしました。
子は親に似るというけど、思いやりの面で○○くん(その3)を心配した覚えもあり
気にかかっていました。
○○くんに優しいなら、それでいい話ではありますが(^-^;)
大丈夫?』
言わせていただきますが。
前回、一家で3泊4日したいと言われた時、正直イヤだと思ったけど、それでも
いざ泊まることになったら腹をくくって精一杯もてなしたつもりだ。
宿泊の1週間前から気をもみ、ピリピリしていた。
あれもした方がいいか、これも用意した方がいいか、ほかにも買っておくものが
あるのではないかと毎日のように提案し、その3に
「そんなに気を遣わなくていい。姉はおおざっぱな人だから気にしないから」
と幾度も窘められた(←しかしこれは大嘘であった)。
1日目、お迎えする準備万端で待っていたら、夜になって急きょ
「今日は友人の家に泊まる」と連絡があった。
2日目、お姉さんと子供だけ宿泊予定だったのが、急きょ旦那さんも泊まることになった。
事前に、朝ご飯はパンを買っていくから、飲み物だけ貰えればいい、と言われていたけど、
実際は一度も買って来なかったため、毎日精一杯心づくしの朝食を用意した。
3日目、夜ご飯を一緒に食べることにしていて、ずっと準備をして待っていた。
(帰る前に一度みんなで一緒に食事をしたい、とお姉さん側からの提案だった。
「じゃあ何か美味しいもの食べに行こう」と言ったところ、
「子供がいるから、出来れば外食じゃない方が落ち着くんだけど…」と言われた。)
結局帰って来たのは夜10時で、そこから食事を用意して片付けを済ませ、就寝したのは
深夜1時だった。
最終日、その3は仕事だったので、私ひとりで最寄りの駅まで送っていた。
しかし、実はこの日の体調は最悪。
それでも何とか駅まで送った。なるべく会話をし、絶対に笑顔で別れたつもりだ。
家に帰って、熱を出して寝込んだ。
毎日お風呂も用意してたし、布団もふわふわにし、リネンだって洗濯した。
2歳の子供が来るから、家具や表に出していた小物は細心の注意を払って仕舞い混み、
または手の届かない所に避難させた。
まだおむつも取れていないだろうと、トイレにはおむつを捨てるためのごみ箱も買って、
置いておいた。
幼児用のお菓子、飲み物も十分に用意してた。
また、1月か2月の上京の予定は当時からあり、
『また次回もよろしく』
と夕食の時に何度も言われたので、
『もちろんまたぜひいらしてください』
と何度も返した。笑顔で。絶対にイヤな顔なんてしてない。
それなのに、そんな風に思われていたなんて。
気を遣わないでいい、と散々言ってくれていた。
でも私は精一杯気を遣った。
なのに、気遣いが足りないと言われた。
『○○くんに優しいなら、それでいい話ではありますが』
なんて言い方で暗に、自分には優しくなかった、と主張する。
さらに、
『子は親に似るというけど、大丈夫?』
だなんて、最高に失礼な言い方で親まで侮辱された。
前回の3泊4日も、事後承諾だった。
『泊まらせてもらっていい?』
ではなく、
『泊まるけどいい?』
であった。
『本当は事前に連絡しないといけないのに、事後承諾になってごめんなさいね』
としおらしく言っていたくせに、今回も事後だった。
しかも、期間は前回の倍以上。
そしてそれを断ると『飛行機をキャンセルしました』…。
もう私としては、ここまでで十分に人間性を疑うに足るんだけど。
しかしこのままだと、どうしてもよくない関係になる。
正直僕も10日は辛いし、ミツカは全く悪くないけど、向こうは絶対そうは思わないだろう。
このままだと、二人の間にどうしても溝ができる。
できればそれは避けたい、とその3が言う。
こうなっては仕方ないので、私も折れた。
もううちに泊まってもらっていいよ、と。
二人で温泉にでも行こう、と言っていたその3のJALマイルを使って飛行機を
予約し直し、お姉さんを招待することにした。
もし数日間だけでもホテルに泊まってもらえるなら、その分の宿泊費も出す、と。
その後わかったことだが、何とお姉さんは実はまだ飛行機をキャンセルしていなかった。
予想はしてたけど。
(だって、早期予約チケットは、キャンセル料が50パーセントも派生するのだ)
もう本当にお姉さんを嫌いになってしまいそうだ。
ちなみに、前出のその3へのメールは、こう締めくくられていた。
『今まで○○くんに甘えの気持ちがあったんだな〜。
これで、ある意味区切りがついてよかったよ。大丈夫よ。
あ、変な意味ではなくてね。
お互い、パートナーが出来ると、これまでの兄弟とは違うんだよね。
今までと同じじゃいけないんだね。
さびしいけど、いつの世も仕方ないこと。
お互い、頑張りましょう!
あんまり会えなくても、○○くんの幸せを、いつも祈っています。
お仕事がんばってね!』
あてつけがましいにもほどがある。
おそらく、その3はこのメールを見て、
『うちの姉は本当にけなげでいい人だ』
と思っているに違いない。
違うよ。自分が悪いのに人を悪者にしてるだけじゃん。
大体、うちはドライな家庭なのだ。
兄弟でこういうメールをやり取りするのがまず信じられない&気持ち悪い。
お姉さんは、返事を渋っているようだ。
意地をはって見せているのだろう。
ここまで私をメールでこき下ろした以上、我が家に来るかどうかはわからないけど、
おそらく東京には絶対来るだろう。
そして、ホテルに泊まる場合は、その3がお金を出すことになるのもまず間違いない。
万が一うちに来たり、私と会ったりすることがあったとしても、私はこの前の時ほど
歓待出来る自信はもはやみじんもない。
(気が利かないと思われたようだが、あれは私にとって精一杯のもてなしだった)
笑顔を作れるかも怪しいくらいだ。
女は怖い。
『本当に気を遣わないでね』
『何もしなくていからね』
『迷惑かけてごめんなさいね』
『事後承諾で本当にごめんなさい』
あんな優しい顔で、申し訳なさそうな声で、真摯な響きでこういうセリフを吐き、
裏では全く逆の事を思い、しかもそれを陰で吐くのだ。
本人以外に。
自分はあくまでもいい子のふりして。
都合のいいところは見ない(気付かない)ふりをして。
あーあ。
もうほんと大嫌い。
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