モテ迷惑(上) - 2002年12月15日(日) モテてうれしいどころか、迷惑したということって、ない? この僕でも、数回はそういう目にあってるから、よほどブサイキーな男でもない限り、そういう体験、たいていはあるはず。 僕の場合でいえば、社内の先輩女性社員に色目を使われて、背筋が寒くなったことがある。 入社年度は6年くらい上、彼女は高卒だったので、実際には1歳しか違わないのだが、まあ、どう見ても「恋愛の対象外」って感じだった。 145センチくらいと、やたら背が低い女性だった。 が、それはさほど決定的な理由ではなかった。 顔立ちも綺麗とはいえない。 しかし、それもそう気にはならなかった。 何がイヤかというと、いかにもトロそうなしゃべり方をすることだった。 のろのろと歯切れの悪い口ぶりは、ハタで聞いていると、とにかくイライラするものだった。 そんな彼女に、僕は実は岡惚れされているらしいことがわかったのは、ある先輩の言葉からだった。 彼女は当時の僕の職場に来ることはあっても、僕に用事があることは一度もなかった。 ところが、その先輩の言では、たまたま僕が席を立っていたときに、彼に、 「今日は彼はいないの?」 などと、例のトロくさいしゃべり方で尋ねたそうなのだ。 「あれは絶対、おまえに気があるぜ。前にもそういうこと、聞かれたような記憶があるもん」 先輩は笑って、僕のことをからかった。 「よしてくださいよ。冗談じゃない、あんな女。寒気がする」 そういって、僕は真顔で抗議したのである。 ただ、彼女の岡惚れが、ときどき理由もなしに当時の僕の職場までやってくる程度でおさまっていたのは、不幸中の幸いだった。 別に僕に、「つきあってくれ」とかいわないわけだから、実害はゼロ。 ただ、気味が悪い、それだけだった。 そのうち、僕も今の妻と付き合うようになって、そのことをあまり意識しなくなった。彼女の職場が別のビルに移って、めったにあわなくなったということもあった。 たぶん、あんな女性、相手にするような男なんかいないよと、タカをくくって」いたのも事実だ。 ところが…なんとも、驚くようなことが起きたのだな。 ヒキにして申し訳ないが、この続きは次回へ。 ...
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