総入れ換え - 2002年09月02日(月) おんなじ酒場に20年以上、しかもペースを崩すことなく、ずっと通い続けるひとがけっこういるが、 「よくあきないなあ」 と正直思ってしまう。 まあ、不景気な昨今、ひとつの店が20年30年続くことのほうが稀有なことではあるのだが、それはさておいて、そういう店は当然、店を仕切る人間のほうも20、30と年をとるわけだ。 当然、店を始めたころは20代か30代の前半くらいだったママも、40代、50代くらいになってくる。 こうなると、彼女によほどホの字でもない限り、次第次第に店から足が遠のく、これはまあ、男性のサガとして、しかたがないことではなかろうか。 一方では新しい店もいろいろ出来てきて、そういう店にも行くようになれば、なおさらのことだろう。 先日も、六本木のある店のママから封書が来た。彼女は50代なかば。 中には「1年半来店されていないのですが、お待ちしてます」みたいなことが書いてあった。 こういうのを読まされると、いよいよ行きたくなくなるのが、客の心情というものだ。 その店が、若くてイキのいい女性もいて接客してくれるのならまだいいが、そこには(人件費の関係で)その年配のママひとりしか女性がいない。 よほどその店の近所に行く用事が出来でもしない限り、わざわざ行こうとはとても思わないのである。 ハイ、ここまで読んでいただいて大体はおわかりいただけたと思いますが、僕はここ1、2年で、昔から通ってきた酒場をかなり「整理」いたしました。 本当は、タイトルにもあるように「総入れ換え」が出来れば理想的なのですが、なかなか簡単に出来ることではないので、以下のように漸進的な「整理」をおこないました。 ◎ 営業電話、書簡やメールなどの連絡がまったく来ない店は、僕自身よほど愛着がない限り、二度と行かない。 ◎ つぶれた店、場所を変えた店、営業スタイルをかえた店なども、行きたいと思わない限り、こちらから連絡をとらない。 ◎ 上記の「営業努力」が多少なりともある店は、自分の「行きたい」度合いにより、ランク付けをして、行く回数をしぼりこんで行く。 <Aクラス> 付き合いが長く、使い勝手がいい(請求書が出て、接待等にも使える)店。 →年に1、2回くらいは行く。ただし、プライベートでは行かず、社用でしか行かない。 <Bクラス> 付き合いが浅いが、わりに気にいっている、が特に目当ての女性がいるわけでもない店。 →年に1回くらいは行く。こちらはプライベートもありだが、決して足繁く通ったりしない。お店にとって「頼れるお客」には、絶対ならない。 <Cクラス> はっきり言って、魅力を感じない店 →2年くらい平気で行かない。最初は文句も出るだろうが、「仕事が忙しくて行ってる余裕がない」の一点張りで対応。そのうち、むこうもあきらめる。 そうやって、「今本当に行きたい店」へ時間とお金を投下できるようにシフトしていくわけだ。 「ずいぶん冷たいことをするんだな」と思われるかたもいらっしゃるだろうが、使える「時間」も「お金」も有限である以上、こういう整理は、「必要悪」だと僕は思っている。 でないと、古びた店との付き合いばっかり、「不良債権」のようにたまる一方でっせ。 ...
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