真に言われるがままに、私はただただ俯く。
「もう嘘吐きながら生きたくない」って言ったのは嘘?
嘘じゃないよ。
だって、嘘ついているのって苦しいからさ。
でも 私は真の目の前で何度も電話で翔に嘘をついていた。 真のことはひた隠しにしていた。 自分の気持ちを何度も偽った。
俺と一緒にいたいって言ってくれたのも嘘なん?
信じてもらえないよね。 私自身自分の気持ちがわかってないんだもの。 だから今の私の気持ちを言っても暫くしたらそれは本当ではなくなってしまうのかもしれないんだ。 自分の気持ちを勘違いしているだけなのかもしれないもの。
信じてくれだなんて、もう私は誰にも言えない。
俺を信じて、ただ何も考えずについておいでよ。 絶対に大丈夫だから。 なぁ、俺と一緒に住まへん? みりあちゃんとだったら普段どおりでうまくやっていけそうやねん
嬉しい。 嬉しいんだけど。 翔の顔が離れない。
翔がもしかしたら入院して手術しなければならないかもしれない事態に陥った。 そんな状態の時に私が冷静な判断だなんてできないよ。 私は翔のそばについていてあげたい。 でも、実家にいる翔のところにはいられない。 何もできない。 ただ会えなくてやきもきしているだけだなんて最低。
いらいらが募るばかり。
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