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■乙女の祈りとオヤジの祈り。
2005年05月02日(月)
実家で娘・R(1才)が遊んでいた時、父の仏壇の前で
Rがふと立ち止まり、じーっと眺めていた。

一体どうしたのだろうかと見ていると、なんと手を合わせて
頭を垂れて拝んているではないか。

「R、偉い!ちゃんとじいじに挨拶してるのか!」

確かに僕が線香をあげる時などに

「はい、Rもね、手を合わせてのんのんしてねー」

とRに教え込んだりはした。しかし自発的にやるとは何という  
感動であろうか。

「あらー。涙が出てきちゃうよ」

その様子を見ていた母も本気で涙ぐんでいた。Rをひと目父に
見せてやりたかったといつも言っている母には格別なものが
あったのだろう。

「Rはちゃんとお父さんのお父さんが分かってるんだね。
 じゃあ僕に『パパ』って言ってみて」

「まま!」

しかしRは冷酷にして無情であった。父の父は認知しているというのに、
父を認知してくれないとはどういうことだ。

ご先祖さまにはお手手のしわとしわを合わせて幸せの挨拶。

しかし父に対してはまだ挨拶の仕方を知らぬR。どうせだったら
父との挨拶は唇と唇を合わせて幸せ、と教え込むことにする。

…。

今日も拒絶された。道のりは遠い。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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