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■みくだりはん。
2005年02月02日(水)
アウトルックエクスプレスを開くと、あやしげな件名のメールが
届いているのはいつものことである。

「件名:木崎です。先日はありがとうございました」

誰だお前は。木崎なんて知らん。こんなものは読まずに
「削除済みアイテム」に捨てる。

「件名:口が堅い人ですよね?秘密厳守でお願いしたいのですが」

誰だお前は。名乗らない奴に秘密も何もない。こんなものも
「削除済みアイテム」に捨てる。

「件名:嫁、やめてもいいですか?」

誰だお前は。こんなものも…え…?嫁?
誰も何も、ほかならぬ嫁からのメールであった。

しばし熟読してみると、僕の度重なる無断飲みと育児に
非協力的なことに対する弾劾文が延々と書き記されており、

「これは嫁からの三行半メールではないか」

脂汗がじわりと鼻と額に浮かんでいた。SPAMメールを
「削除済みアイテム」フォルダに捨てていた僕が
「削除済み夫」にされんとしていたとは。

翌朝、謝った。

「嫁、やめないで。育児も手伝うから。でも何を手伝ったら
 よいか分からないので指示してくれ」

「分かった。R(1才の娘)も3人一緒のほうがいいでしょう?」

嫁は既に起きてトタトタと歩き回っているRを見た。

「うっきゃーーー!」

Rもこちらを見て叫んだ。僕を「このダメオヤジ!」と
叱ったように思えた。

これで嫁は一応許してくれたようだが、未だに
態度は冷たい。まだ不満の二つ三つぐらいは
抱えてるのよ、とでも言いたげな仏頂面である。

だから僕の不安はまだ消えない。この嫁のメール以来

「件名:やっぱり嫁やめます」

などという第2弾が入ってやしないか、という恐ろしさのあまり
アウトルックエクスプレスを立ち上げるたびに胸がキュッと詰まり、
胃酸か何かが湧き上って来るような吐き気を覚えるのである。

これを嘔吐ルックエクスプレスといいます。


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