夜、嫁が隣の部屋で娘・R(1才)を寝かし付けていたが、
僕がいる部屋にそーっとやって来て、襖をピタリと閉めた。
「もうRは寝たのか?」
「いえ、まだよ」
「?」
Rが寝る時はいつも嫁が添い寝をしている筈である。それに
最近のRは嫁を抱き枕にしたいのだろうか、嫁に思いっきり
しがみついていないと寝ないのである。
さては急に僕と夫婦のまぐわいを欲し、Rの目が届かないよう
こちらの部屋に来たのか…と思ったら違った。
「Rをね、ひとりで寝られるように試しているの!」
なるほど。嫁もRが寝付くまで身動きが出来ないのも困るであろう。
僕らは襖にへばりついてRの動きを探っていた。時々
「あぱぁ〜。むにゃむにゃ…」
Rの独り言が聞こえてきて、一体何をしているのだろうかと
襖を開けたくなる衝動を辛うじて抑えて、さらに待つ。
15分ぐらいしただろうか。静かになった。
「ちょっと見てみようか…」
僕は襖をソソソと音が立たぬように開けた。
暗い寝室にキュピィンと光るふたつのオメメがあった。
Rはまだ起きていたのであった。どうやら僕らが隣にいることは
分かっていたようである。しかし驚くべきことに、Rは無言で
仰向けに寝たまま、両手を後頭部に当てて「むっふーん」と…
(参考画像↓)

放課後キャンパス(※)をしていたのである。
「Rちゃんが『むっふーん』してるー!」
嫁は大爆笑で、最早ひとりで寝させる練習どころでは
なくなってしまった。暗い中でひとりでじーっと、
あのポーズをとり続けていた事がおかしかったのだろう。
しかし僕はある種の感動を覚えた。寝床でセクシーポーズを
作り、やがて入ってくる僕を待ち受けていた…。
なんと素晴らしい閨室の女であろうか。
最愛の女性にこんなことをやられたら、世の男は感動のあまり
涙と我慢汁で溢れてしまうであろう。それをわずか1才4ヶ月で
やってのけるとは。
「夜は娼婦のように」を地でいく幼児。R…おそろしい子!
しかし僕は
「でもそれはお父さん以外にはやっちゃダメだよ!」
と言い聞かせたのであった。
一方で…本来僕にそうするべきである嫁はどうであるか。
思うにそんなことをされたことは一度もない。近頃は
僕がいくら誘っても
「うるさい」
と跳ねのけされてしまい、全く相手にしてくれない。
まことに態度も大きいのである。
Rの「夜は娼婦のように」を見習ってもらいたいのだが
実態は「夜は将軍のように」なのである。
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