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■証拠隠滅。陰々滅々。
2004年11月10日(水)
実家に帰ってもやることはやる。
契りたい時は契る。

母が床に着いたのを見計らい、僕らも母にあてがわれた
寝室に入って嫁を押し倒したところ

「ちょ、ちょっと!この部屋ティッシュがないよ!」

先見の明がある嫁が言った。なるほど確かにティッシュは
必需品。全てが終わった後に気付いてもそれは悲劇でしかない。

しかしここで問題が。ティッシュを取りに行くには母が寝ている
部屋を通らなければならなかった。母に悟られてはならぬ。
バレバレではないか。僕は慎重に寝ている母に気付かれぬよう、

抜き足差し足、静かにティッシュ獲得に成功し、その後
抜いたり挿したり、静かに嫁と性交したのであった。

さて、速やかにまぐわったものの、後処理のティッシュが残った。
恥ずかしながら嫁も僕も、瑞々しくも溢れんばかりにほとばしったため、
使用した紙の量もコンモリとしたものになってしまった。
ゴミ箱に捨てても、ゴミ捨てをする母にこれまた
たちどころにばれてしまうに違いない。

かぐわしきコケティッシュなティッシュなのである。
誤魔化しようがない。しばし考えた末、トイレに流した。

まだ僕が実家にいた頃、女の子を連れ込んだ時によく使った手だ。
ていうか15年前と同じことやってんのかよ!と思うと
我ながら情けなくなるものがあったが…。

翌朝。母がドタドタを足音を立てて慌てているので
どうしたのかと聞いてみたら

「トイレが詰まっちゃってるのよ!」

「あら…それは…」

「なんでだんべ。おかしいよう」

母さん、ごめんなさい。でも言えません。
とにかく「ぐっぽん」を持って来てトイレに突っ込む。
しかし、がぼがぼと格闘している間にも母は

「何が詰まっちゃったんだろう。急におかしいなあ」

何度も首をかしげるのであった。
母さん、それは紙のみぞ知るのです。なんつって…。

それにしても故郷に帰って情事を行うことの難しさよ。

(同居してる人は如何に誤魔化しているか聞きたいものである)

これを「故郷情事難し」といいます。

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