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■あなたと結婚してよろしかったですか。
2004年10月01日(金)
本屋のレジに並んでいたら、店員がいちいち

「千円でよろしかったですか」
「3千円でよろしかったですか」

最早おなじみになった変な接客フレーズを発するので
耳に障った。未だに使う奴がいたとは。今まさにお金を
出しているのに何故過去形であるか。

おそらく一度身に染み付いてしまった言葉遣いは、
ガッツ石松の栃木弁の様に容易に拭えないものなのだろう。

「千円から」「お会計のほう」など何かと断言を避け、
物事をぼかして婉曲な言い回しをする傾向にある接客用語は、
「よろしかったですか」において遂に時間軸をも捻じ曲げてしまった。

あたかも客が前もって「はい3千円ね」と伝えたかのような
言い様ではないか。

お客様が3千円と仰ったので、私は確認を取っているだけですよ…

というシチュエイションを強引に捏造することで「これは千円札3枚
なのだろうか」という判断を店員が下すことを放棄し、客に判断負担を
求める意図が読み取れる。店側で判断を間違えてトラブルになることを
避けるための「判断負担すり替えの術」であるに違いない。

僕の会計の番が来た。雑誌と代金を出しながら悪巧みを考えた。
「○○円でよろしかったですか」と聞いてきたらすさかず
「領収書貰ってよろしかったですか」と言い返してやるのだ。

ふふふ…。

「はい、300円ちょうどですねー」

し、しまったあ!小銭が溜まってたのでつい…。

家に帰ってから嫁に

「お前を押し倒してよろしかったですか」

と言ってみたら大笑いされた。
やはり日本語としておかしかったですか。

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