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■溺れる者は、わらわの姫じゃ。
2004年09月04日(土)
photoレインボーブリッヂをバックに佇む娘・R(1才)


Rはお風呂の中で技を覚えた。

まだひとりでは立てないけれども、風呂桶の端に
つかまり立ちをする。その時に屈伸運動をするように
なったのだ。

お湯が口に浸からないギリギリのところまで
膝を曲げて体を沈め、ちょっと間をおいて

「ぁた」

気合と共にザバーと立ち上がるのである。これの繰り返し。

(親バカというものはこういった小さなことでも感動し
長文を書き連ねてしまうものである)

「ふふふ、嫁、君と風呂に入る時はRはこんなことするかい?」

得意気に嫁に聞いてみたところ、嫁はそんなの見たことがないと
言うので、僕は目撃者第一号となり、ますます得意になった。

次の日。僕は仕事から帰ってきて嫁に聞いてみた。

「どうだった?やったか?」

「やった!お風呂に入れたらすぐ始めたわ〜」

「ちゃんと、アゴが浸かるか浸からない程度まで潜るんだよね。
 分かってるんだよね」

「うん。賢い!」

考えてみればそれぐらいのことは猿でも出来るのだろうが、
水を怖がらない我が家の人魚姫ちゃんであることよ、と
自画自賛する我らであった。

そして更に次の日。

「どう?今日もやったか?」

「沈んだ」

「えー!」

Rは目測を誤ったのか、ゴボボボと自ら溺れていったという。
嫁がすぐさま引き上げたものの、それ以来Rは屈伸運動を
見せてくれることはなくなってしまった。む、無念。

溺れるものは久しからず。
ただ風呂の夜の泡の如し。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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