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■娘の顔は演歌顔?
2004年08月16日(月)
栃木の実家から帰る途中の電車の中。
娘・R(1才)は嫁の腕の中に抱かれて
キョロキョロとあたりを見舞わしていた。
時折隣に座っている熟年夫婦に向かって

「んへへ」

ニコニコと笑顔で見詰めていた。
あああなんて可愛い笑顔だろう。しかしその
とびきりの表情を、何故父である僕をスルーして
見ず知らずのおじさんおばさんに向けるのだ。

スマイルフォーミー。
スマイルフォーユー。
あなたが、あなたが、眩しいわ〜。

古いアイドルの歌をボソボソと、暗あくひとりで
呟いていたが、Rに笑顔を向けられたご夫人が

「あっら〜。可愛いわねえ〜」

と声をかけてくれたので一気に僕も明るい気分になった。

「あはは、いや、どうも」

親バカ、至福の瞬間。そして旦那さんのほうも

「いやー。天童よしみみたいだね」

「あはは、いや、どうも」

…って、ええ?なんですとー?
親バカ、至福から奈落へ落とされた瞬間。

そりゃ僕がRを可愛く思えるのは、それはRが自分の
子供だからであり、他人様から見れば別にそうでもない
ことは分かる。しかし、いくらなんでも天童よしみは
ないだろう!

舐めたらあかん〜舐めたらあかん〜。

天童ヴォイスのCMソングがぐるぐる頭の中をこだまする。
Rは僕にそっくりだとよく言われるが、ということはアレか?
僕も天童よしみに似ているということか?

こ、このオヤジめー。言うに事欠いて…。ウラミハラサデ
オクベキカ…。缶コーヒーを投げ付けてやろうか。しかし、

投げたらあかん〜投げたらあかん〜。

天童ヴォイスがフレーズをちょいと変えて辛うじて僕を制する。
やがて僕らが降りる駅に到着した。

浦見魔太郎状態のまま悶々とした状態で降りようとした
僕であったが、何も知らないRは無邪気にも熟年夫婦に
ニコニコしながらバイバイと手を振っているではないか。
夫婦も手を振り返していた。

ああ僕は間違っていたよ。だって、うらみ念法も浄化する
ほどの可愛さなんだもの。誰が何と言おうがやっぱ自分の
娘は可愛い。もう天童よしみだろうが何でもいいよ。

Rは手を振った後、人差し指をべろべろ舐めていた。

人生舐めずに、指舐めて〜。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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