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■ゲーセンはナンパに向きませんよ。
2002年06月02日(日)
僕は夜時間があると近所のゲーセンに行く。
好きなゲームをやりに、というのがひとつと
僕のお気に入りの女の子Rちゃんがいるかもしれない、
というのがひとつ。

以前このゲーセンの店員だったRちゃんは
辞めた後もちょこちょことこのゲーセンに来ているのだ。
むしろこっちのほうが重要だったりして。

時々は嫁も一緒に連れて行く。この日もそうだった。

「Rちゃんがいるか、ちょっと店内見てこい」

嫁を偵察に向かわせて自分はとっととゲームに走る鬼夫。

「いなかったよ…」

忠実な嫁はきちんと報告をした。
僕がガックリしていると嫁が「ひっ」と悲鳴をあげた。
嫁のすぐ側に、「オタク」が現れたからである。

ゲーセンには目をそむけ、鼻を塞ぎたくなるような
不気味なオタクが多数蠢いている。きもいし臭い。
中にはゲーセンに行くと必ず見かける常連もいる。
住んでるんじゃないか?って位いつもゲーセンにいる。

「ヒゲメガネも来たらやだな…」

嫁はその中でも最強に気持ち悪いオタクの名前をあげた。
勿論アダ名だが。

無精ヒゲ、洗っていない脂っぽいベターっとした長髪、
いつも同じ服、オタク定番のハカセメガネ。

イメージとしては「メガネをかけた蝿」

あまりゲーセンに来ない嫁も、彼のことはあまりの気持ち悪さから
覚えてしまっていた。

更に嫌なのはヤツは僕と同じゲームを特に好んでいるということだ。
僕がそのゲームをやっていると何時の間にか後ろに「じい〜」っと
順番待ちで立っていたりするので非常に怖い。

嫁などは彼が来ると裸足で逃げ出す勢いでどこかに離れて行ってしまう。

「いや、やつは来る。絶対。毎日いるみたいだもん」

Rちゃんがいない口惜しさから僕は吐き捨てつつゲームをやっていた。
…かと思ったらヒゲモヤシは来ず、その代わり、わりと可愛い女の子が
僕がゲームを終えるのを後ろで待っていた。
僕はその子にゲーム台を譲った。

で、また僕はその女の子が終えるのを待つ。

結局その日は僕とその女の子が順番でゲームをやることになった。
こんなにゲーム熱心な女の子は珍しい。

いつもオタクしか群がっていないのに滅多にないことだった。
嫁がいなかったら声でもかけているところだが…。

ゲーセンの帰り道、嫁はあたかも取り調べの刑事のように
僕の顔を覗き込んで言った。

「Rちゃんの代わりに、新しい愛人にしようとか考えてたでしょ?」

ぎく。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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