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■デジタルな想い出たち。
2001年01月19日(金)
「ドコモなのにiモードじゃないなんて、珍しいですねっ!」

ある女の子に言われて以来、かなりトラウマになっていた
自分のくそ古いケータイ。それでも頑なに変えなかったのは
今出ているケータイのデザインがどれもこれもダサ過ぎなくせに
ドコモだけが異様に高いから!殿様商売め〜。

あともうひとつ。機種変更すると今まで使っていた
ケータイ本体は店に回収されちゃうのがほとんど。

メモリーの中の、相手の電話番号は移されるけど
ドコモケータイ独自の「ショートメール」は
消される。Eメールじゃないから転送もできない。

それと本体内の留守電機能に吹き込まれた肉声。
ある時はニヤニヤしながら、ある時は死にたくなるのを抑えながら
何度も聞いたり読んだりして励みになったメッセージ。

今までもらった数々のメール、声。
その中で消せなかった言葉たち。
機種変更するにはそれらを手放さなければならない。

「大好きです」

「おやすみなさい」

「ごめんなさい」

「さようならです」

ありきたりの10文字足らずの言葉だがは
僕とって強力な呪力を持った言霊たち。

これらに縛られて手放せなかった。

でももういいかな。最近ようやく思えてきた。
いつまでもこれらに囚われていても意味がない。

「お客様のケータイを今日お預かりいたします。
 明日には機種変更完了します」

電気屋の店員に言われてケータイを預けた。
明日、雪と共に消えちまえ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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