とある会社の専務の話。
仕事でお邪魔したその会社の専務さん、大の車好き。
Bentley,Ferrari,Maserati…。
その中でもお気に入りは意外にもMaseratiだった。
目の前に現れたソレはいい感じでやれていた。 でも、やれていてもMaserati。 どことなく漂う「いやらしさ」はホンマもん。
ひょいっとコンソールを覗くとオド・メーターが30.000kmを越えている。
二年ちょっとだという。
思わず、
「壊れません?」
って訊くと。
「殆ど毎日乗ってるから、壊れないよ、思ったほど。」
って答え。
「たまにはぐずることもあるけど、立ち往生は一回も無いよ」
ライトがつかない、エアコンが壊れる、レギュレーターがいかれる、雨が漏れる。
そんな”ささい”なことはトラブルに入らない、と笑う。
まぁ、イタ車やし、ましてや Maseratiやし。
基本的に。
イタ車の場合、ツルシの状態では「素材」みたいなもの。
そのままでは半製品なのだ。
それくらいの認識がないと、ちょっと維持するのはしんどいかも。
トライデント
「みんな、過保護すぎるんだよ」
コーンズに
”日本で一番距離を走ってる"Quattroporteと賞されたオーナーは当たり前のようにそう言って笑った。
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