人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年06月23日(日) おそろいの指輪

彼に対して少し後ろめたいようなことがあったときに限って、いつもはお互いに時間や料金を考えて遠慮している電話があって。
私は今日、少し泣きそうになりながら、彼に「愛しているよ」と言った。



今年の3月大喧嘩して仲直りしたとき、私は大泣きして裏返った声でペアリングが欲しいと彼に言った。

1年半以上前のことになるが、付き合い始めた頃、何かの会話の間で彼が、「指輪を贈るならちゃんとしたリングでなきゃ贈りたくない」と言った。だから、私は決して指輪という単語は口にしなかった。付き合い浅いうちに買ってもらうような、買わせるようなことはしたくなかったからだ。
けれど、もう1年以上経ったし、何か形が欲しくなった私は、仲直りに乗じて指輪をねだった。そして、自分専用でなく、ペアがいいと。
縛り付けるような、縛られるような、そんなものが私は欲しくなったのだ。

今年の4月から、ようやく収入ある身になった。だから、さっき「いくつか指輪ピックアップしておいてよ」と言う彼に、「私もあなたの分を贈りたい」と私は言った。彼は「嫌だ」と言った。
「奎佐のお金なんだから奎佐自身の為に使え。俺にとってはそれが幸せだ」
「でもね、あなたの為にお金を使う事は、私にとっての幸せでもあるんだけど」
「俺のほうが収入多いんだぞ。馬鹿言うな」

男にもらうばかりの女になりたくないと思う私は可愛くない女なんだろうか。仕方がないので、指輪は値段とデザインをよく選んで買ってもらおう。その他で、彼に何かを返していこう。
そう、贖罪に近いほど真剣な気持ちで。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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